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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2000/08/30(水) NO.69号 

もっとしたたかな外交ができないのか?

 今日の外交部会は盛り沢山だった。国連ミレニアムサミット、日朝交渉、総理の南西アジア訪問、プーチンロシア大統領訪日。
 総理のインド、パキスタン訪問については、既にお伝えしているように、自民党外交部会でも「唯一の被爆国としての立場」との兼ね合いから異論が出ていました。私も政治への関心の出発点のひとつが、小学高学年の時父の転勤時に訪れた広島原爆資料館で受けたショックであるだけに、いくらインドがIT先進地域になりつつあるといえども、民間経済面での関係の深化と、核軍縮・核拡散防止政策とは峻別すべきだと思います。そもそも経済制裁を課している対象国に制裁国のトップが行くというのは、事前に状況の大きな変化が無い限りわかりづらい話でしょう。
 外務省の担当の説明では「経済使節団の派遣はあくまでも民間の話」としながら、費用負担を正せば、なんと団長の費用は国(税金)が持つとのこと。結局日本を外から見れば、国そのものが「唯一の被爆国カードは捨て、今後は経済的利益でインドとも、世界ともお付き合いをします」と宣言したようなものではないでしょうか?外務省は「CTBT署名がODA再開の前提であることは不変で、核政策に関しての日本のスタンスは変わっていない」というが、果たして世界はどう見るのか?世界に伝わるメッセージが大切なのです。
 政府はもっと上手に「被爆国カード」を使うべきで、民間の経済交流促進は別の工夫があり得るではないでしょうか?国家の生き残りのためにはもっとしたたかになるべきです。「日本は経済的利益を含め生き残りを必死で模索するが、同時に哲学も守り通す」と、世界から尊敬される国になりたいものです。
 
 夜の飛行機で、オーストラリアのブリスベーンへ向け出発。昨年に引き続きダウナー豪外相・スリンタイ外相の共同座長のもとに開催される「Coolum Forum (昨年は『東アジアリーダー会合』との名称)」へ参加するためです。昨年は日本から私だけでしたが、今年は林芳正参議院議員も参加の予定。

バックナンバー

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