トップ > やすひさの独り言

やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

  • メールマガジン登録・解除
  • 全タイトル一覧
  • バックナンバー
2005/02/05(土) NO.386号 

元自衛官、大いに語る

 第10回「明恭塾」を塩崎事務所にて開催。40名程の若者が参加してくれ、大いに語る元自衛官の話に聞き入った。テーマは「カンボジアにおける不発弾・地雷処理・・・自衛隊定年後のNGO活動」、講師は元自衛官が作ったNGO「日本地雷処理を支援する会(JMAS)」の愛媛支部長である、高山良二さんだ。

 高山さんはかつて日本初のPKOメンバーとしてカンボジアに赴任。以来カンボジアの大ファンとなり、定年退職後4日目には、カンボジア行きの機上の人。JMASの中核メンバーとして、不発弾処理活動を開始したのだ。

 私は一昨年、カンボジア北部の地雷原を訪れたが、今日の話を聞いて、改めて地雷は主に北西部、不発弾は主に東南部に集中していることを再認識した。ベトナム戦争の際のカンボジア経由の軍事物資等の迂回路「ホーチミンルート」を叩くために米軍が徹底的に爆撃、今残る不発弾の8割以上が米国製だという。参加者から、「米国はなぜ自国の責任であるはずのカンボジア内の不発弾処理に乗り出さないのか?」という正論が提起された。

 地雷による犠牲者は減少傾向にあるが、不発弾による犠牲者数は引き続き横ばいで減らないという。地雷処理も不発弾処理も、いずれも気が遠くなるほど根気の要る、時間のかかる仕事。NGOなど一部の人の善意に頼るだけでは、解決までの犠牲が大きすぎる。改めて対応策を国際的に再考すべきではないか、と感じた若者塾だった。