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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2019/01/01(火) NO.818号 

謹賀新年

 平成31年の新春をお健やかにお迎えのことと、謹んでお慶び申し上げます。旧年中は、大変お世話になり、ありがとうございました。
 
 昨年は、大きな自然災害が相次ぎました。7月の豪雨は、愛媛、松山にも、深刻な被害をもたらしました。被災された皆様に寄り添い、復興に全力を挙げて参ります。
 
 米国の保護主義や欧州でのナショナリズム、そして中国の国家資本主義など、他を顧みることのない動きが強まりつつあり、このような時にこそ、世界平和貢献を旨とするわが国の果たすべき役割は大きいと思います。
 
 国内にあっては、少子高齢化が進み、人生100年時代を迎えても、子育て支援の徹底によって人口減少を一億人に止め、その一億人が安心しながら、一億通りの生き方、働き方、暮らし方ができる国への生まれ変わりが喫緊の課題です。データヘルスなどイノベ―ションを最大限活かす事で国民がより健康になる事などを通じ、全世代型の社会保障制度の持続可能性を高めるのが、今年の政権としての大きな課題です。
 
 国の将来は、子ども達の健全な育ちにかかっています。昨年3月の結愛ちゃん事件は全ての国民の心を揺さぶりました。この際は、わが国が子どもを真に大事にする国に生まれ変わり、二度と同じ悲しい事件を起こさせないために、深い反省の上に立って、これまでのしがらみを全て捨て去り、これまでにない大胆な法改正を国の責任において断行しなければならないと思います。
 
 「一億総活躍社会」実現のため、まずは経済を一層強くすることです。6年が経ち国内経済は成長が続き、労働市場は人手不足状態が深刻化しています。しかし、大企業を中心に、利益を投資や賃金上昇に回さず手元に積み上げ、新陳代謝も不十分です。結果、世界に新しい価値をもたらし、脅威を持って畏れられる、競争力ある企業は乏しい状態です。資本市場改革など、日本経済をより強くする手立てをさらに取るべきです。
 
 ここは、AI、ロボティックス、IOT、自動運転など「第4次産業革命」と称せられる新たなテクノロジーをしっかり取り込み、「ソサエティ5.0」 と呼ばれる「データ主導型の高度情報連携社会」に必要な環境整備が急務です。

 そのための決め手は人材です。本庶先生のノーベル賞受賞により、我が国に世界をリードする人材がいることは改めて証明されました。国立大学法人改革を進め、より多くの有為な人材を育てるとともに、世界から最優秀な人材がわが国に集まり、日本が世界のイノベーションをリードするようになることが期待されます。
 
 国境を越えてデータを集積する一部の巨大民間企業が、国家を凌ぐ市民生活への影響力を持つような時代に、新しい「官」と「民」のパートナーシップが求められます。
 
 私は昨秋、安倍総裁から自民党行政改革推進本部長を命じられました。今や社会課題はグローバル化、複雑化し、「官」か「民」か、という単純な二項対立では整理し切れません。解決しようとする課題ごとに、柔軟かつ多様な官民の連携協力の下、新たな全社会的なパートナーシップの模索こそ、今後の行政の役割を考える際の基準となりますし、日本が世界の中で生き残るためには、必要不可欠な手立てです。
 
 本年は、5月に皇位継承が行われ、平成の、その先の時代が切り拓かれる年です。私も皆様方のお声にしっかり耳を傾けながら、全力投球して参ります。引き続き格別のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
 
 本年が皆さま方にとりましてお幸せな年となる事をお祈り申し上げます。
 
                   衆議院議員 塩崎恭久