2005/05/04(水) NO.399号
米国の気配りに脱帽(5月4日)
朝はまず国家安全保障会議(NSC)の日本・朝鮮部長である韓国系米国人のビクター・チャ氏と意見交換。冷静な判断のできる人柄を感じる。
続いてローレス国防副次官との会談のため、国防総省へ向かう。ラムズフェルド長官にもできればこの会談に合流してもらえるよう調整していたが、昨晩、やはり不在のため無理、との知らせが入る。しかし、何と国防総省の正面玄関に近づくと、長官自身が我々一行の到着を待ち構えているではないか。大統領に呼ばれホワイトハウスに行ったものの、すぐにとって返し、5分余りわざわざ玄関先で待ち、出迎えてくれたという。おまけに、会談が予定されていた国防総省内の会議室に真っ直ぐ向かわず、「まず、私の執務室に来たらどうか?」を我々を招き入れ、自らいろいろ説明をしてくれる。
アフガニスタンとイラクでの選挙の投票用紙の実物。また、9・11の際に国防総省の建物に突っ込んだ機体の残骸などについて説明。また、フォード大統領首席補佐官時の椅子、同政権下での国防長官時の椅子を指し示して話しをしてくれるが、見回すと他に長官用の椅子が見当たらない。「貴方はどこに座って仕事をしているのか?」と私が尋ねると、「私はもうすぐ73歳になるが、職場では決して座らず、立ったままで仕事です」との返事に、皆ただただそのエネルギッシュさに驚愕。そう言えば、大きな部屋に立ち机があるのみだ。
更に、奥の裏部屋にまで案内してくれ、そこには若き頃のアイゼンハワー元大統領、故サダトエジプト大統領、ヒットラーの命を狙っていた人物、等々、歴史に残る人々とのツーショット写真が壁に飾ってある。何人かの現役政治家との写真があり、真っ先に説明してくれたのが小泉首相との写真。更に、ロッククライミング競技で全米第6位になったという孫娘の笑顔の写真については、おじいちゃんらしい語りだ。
その後、それこそ立ったままで、我々と安全保障関係の問題についてのやり取りにしばしの時間を割いてくれる。ネオコンの代表格として何かと評価のある人物だが、定評通り人の心をひきつける温かい歓待振りは、逸品だ。
本日のハイライト、チェイニー副大統領との会談に臨む。あえて自分の執務室での会談となった。物静かながら、眼光鋭く、明快な語りだった。
次のリビー副大統領主席補佐官らとの昼食会までに時間に余裕があり、案内をしてくれている副儀典長が気を利かし、大統領執務室のすぐ横を通り、ローズガーデンなど通常では見られない部分を案内してくれる。庭を見ていると、車列が入ってくる。副儀典長が、「2台目がブッシュ大統領本人が乗っている車です」と説明してくれ、止った車から大統領が降り立つ。いつもTVで見るように大統領執務室に向かって歩き出す。愛犬を抱き上げ、いきなり我々の方に手を振り「小泉首相に宜しく!」と大きな声で語りかけてくれる。20〜30mもの距離がありながら、明らかに我々が誰であるか分かっていた上での発言だろう。びっくりした。
リビー首席補佐官との昼食会場はかつて海軍大臣の執務室だった歴史を感じさせるホワイトハウス内の部屋。この部屋で食事を出すのは初めてのことだという。食事をしながらの意見交換の充実度はもちろんのこと、かなり気を遣っての歓待だ。
◆FRBグリーンスパン議長と会談◆
夕方5時から約45分間、安倍晋三氏と私の2人だけで、連邦準備制度グリーンスパン議長と意見交換。報道関係者には事前には一切知らせずだった。議長は、安倍氏に関して既にいろいろな報道を読んでいたようだ。何よりも良かったのは、内容のある良い会談ができたことだ。
続いてローレス国防副次官との会談のため、国防総省へ向かう。ラムズフェルド長官にもできればこの会談に合流してもらえるよう調整していたが、昨晩、やはり不在のため無理、との知らせが入る。しかし、何と国防総省の正面玄関に近づくと、長官自身が我々一行の到着を待ち構えているではないか。大統領に呼ばれホワイトハウスに行ったものの、すぐにとって返し、5分余りわざわざ玄関先で待ち、出迎えてくれたという。おまけに、会談が予定されていた国防総省内の会議室に真っ直ぐ向かわず、「まず、私の執務室に来たらどうか?」を我々を招き入れ、自らいろいろ説明をしてくれる。
アフガニスタンとイラクでの選挙の投票用紙の実物。また、9・11の際に国防総省の建物に突っ込んだ機体の残骸などについて説明。また、フォード大統領首席補佐官時の椅子、同政権下での国防長官時の椅子を指し示して話しをしてくれるが、見回すと他に長官用の椅子が見当たらない。「貴方はどこに座って仕事をしているのか?」と私が尋ねると、「私はもうすぐ73歳になるが、職場では決して座らず、立ったままで仕事です」との返事に、皆ただただそのエネルギッシュさに驚愕。そう言えば、大きな部屋に立ち机があるのみだ。
更に、奥の裏部屋にまで案内してくれ、そこには若き頃のアイゼンハワー元大統領、故サダトエジプト大統領、ヒットラーの命を狙っていた人物、等々、歴史に残る人々とのツーショット写真が壁に飾ってある。何人かの現役政治家との写真があり、真っ先に説明してくれたのが小泉首相との写真。更に、ロッククライミング競技で全米第6位になったという孫娘の笑顔の写真については、おじいちゃんらしい語りだ。
その後、それこそ立ったままで、我々と安全保障関係の問題についてのやり取りにしばしの時間を割いてくれる。ネオコンの代表格として何かと評価のある人物だが、定評通り人の心をひきつける温かい歓待振りは、逸品だ。
本日のハイライト、チェイニー副大統領との会談に臨む。あえて自分の執務室での会談となった。物静かながら、眼光鋭く、明快な語りだった。
次のリビー副大統領主席補佐官らとの昼食会までに時間に余裕があり、案内をしてくれている副儀典長が気を利かし、大統領執務室のすぐ横を通り、ローズガーデンなど通常では見られない部分を案内してくれる。庭を見ていると、車列が入ってくる。副儀典長が、「2台目がブッシュ大統領本人が乗っている車です」と説明してくれ、止った車から大統領が降り立つ。いつもTVで見るように大統領執務室に向かって歩き出す。愛犬を抱き上げ、いきなり我々の方に手を振り「小泉首相に宜しく!」と大きな声で語りかけてくれる。20〜30mもの距離がありながら、明らかに我々が誰であるか分かっていた上での発言だろう。びっくりした。
リビー首席補佐官との昼食会場はかつて海軍大臣の執務室だった歴史を感じさせるホワイトハウス内の部屋。この部屋で食事を出すのは初めてのことだという。食事をしながらの意見交換の充実度はもちろんのこと、かなり気を遣っての歓待だ。
◆FRBグリーンスパン議長と会談◆
夕方5時から約45分間、安倍晋三氏と私の2人だけで、連邦準備制度グリーンスパン議長と意見交換。報道関係者には事前には一切知らせずだった。議長は、安倍氏に関して既にいろいろな報道を読んでいたようだ。何よりも良かったのは、内容のある良い会談ができたことだ。
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