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2008/03/28(金) NO.464号 

総理の決断を高く評価する(3月28日)

 福田総理が動いた。昨日午後4時からの緊急記者会見で、21年度からの道路特定財源の一般財源化、道路中期計画の10年から5年への短縮など、7項目にわたる新たな提案を明らかにし、与野党協議会における協議を促した。総理の改革姿勢を高く評価したい。

 既に自民党・民主党間の大きな争点は@一般財源化の是非、とA暫定税率廃止の是非、の二点に絞られている。その第一点目に関し、福田総理は今回大きく踏み込んだ決断をされ、21年度から道路財源の一般財源化することを宣言した。さらに総理は「野党との合意が得られなくても提案は守る」とまで言い切り、覚悟の程を明確にし、自らの退路を断った。利害関係者が多くいる中で微妙なバランスで成り立っている道路特定財源だが、新たなバランスを作ろう、との総理の決意が伺われる。

 第二点目の争点である暫定税率廃止の是非については、「環境問題への国際的他取り組み、地方の道路整備の必要性、国・地方の厳しい財政状況を踏まえて検討」として先送ったため、民主党は協議に応ずることを拒否することを決めた。

 今月24日の「独り言」でも書いたように、安倍内閣が道路特定財源改革に取り組んだ際、暫定税率については、国・地方の財源確保ももちろん大事だが、それと共に、地球温暖化対策の観点から、ガソリン等の価格引き下げに繋がる暫定税率の廃止や引き下げはCO2排出増になるため取り得ない、という共通認識があった。サミット議長国が、率先してCO2排出量を増やす政策をとることはできない。

従って、今後暫定税率に関しては、まず「環境問題への配慮から、ガソリン価格等の引き下げに繋がる税制変更は取り得ない」とした上で「国・地方の厳しい財政状況、地方の道路整備の必要性を踏まえ、今後の税率について検討する」と続くのが筋だろう。

 一昨年の年末、私が官房長官として自民党の合同部会で、政府として道路歳出を上回る税収の一般財源化に踏み込む方針を「改革の試金石」として投げかけたところ、たちまち自分の声も聞こえなくなるほどの怒号に包まれた。50年以上続いてきた道路特定財源制度の改革の前に立ちはだかる壁の巨大さを改めてかみしめた瞬間だった。その約一年後に、こうして総理が道路特定財源全体の一般財源化を宣言するに至ったことは、この改革に深く携わってきた者として大きな感慨がある。ねじれ国会により永田町を取り巻く旧来型の政治力学が大きく変わったことの何よりの証左だろう。98年の金融国会でも、当初政府がためらった破綻銀行の一時国有化などが、我々「政策新人類」など与野党実務者による協議の中で決まっていった。ねじれ国会による政治の停滞をなげくのではなく、ねじれ国会という状況下でしか実現できないような大胆な改革を進めていく。これこそが、我々が果たすべき「答えを出す政治」の責任の目指すべき形である。

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