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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/07/09(金) NO.602号 

日本の民主主義を守るために(7月9日)

 いよいよ参院選も残すところ2日。昨晩段階でのマスコミ各社の調査は、与党に厳しい結果となっている。日本の民主主義を守るために、何としても与党による過半数獲得は阻止しなければならない。

 昨年の総選挙直後のNHKの世論調査結果を見ても、総選挙での民主党大勝の理由のうち、「マニフェストへの期待」は10%に止まり、「自民党政治への不満」が52%、「政権交代への期待」が25%だった。つまり、国民の気持ちの爆発は、政策内容に拘った政権交代ではなく、「とにかく替わってみてくれ!」との思いからだった。

 ところが、新たな政権による多くのマニフェスト違反や、ぶれまくる安全保障政策、財源無視のバラマキ分配政策などを見ているうちに、国民は、「民主党政権では日本の将来、国民の暮らしの先行きが危うい」と思うに至り、鳩山退陣となった。しかし、この間に自民党が野党としての戦う姿勢と自らの政策ビジョンを力強く示す変貌ぶりを見せなかったがゆえに、自民党への期待は高まらず、菅内閣登場とともに再び政府・与党の支持率はV字回復。しかし、政権の本質は何も変わっていない、と私は思う。

 消費税問題で既に明らかになっているように、菅総理を中心に各閣僚は相変わらず思いつきばかり、党内はバラバラ、まともな政策決断ができない。その一方で、新総理が衆参の予算委員会での質疑を逃げ、国会請願採択もせず、参院本会議では災害対策特別委員会の休会中審査手続きを含め、本会議開催すらしないまま国会を閉じる、という、まさに、自民党でもやった事のない前代未聞の国会運営を行った。選挙前におけるテレビでの党首討論にもろくに応じなかった菅総理だ。

 新総理は、財政再建が重要だ、と初めて気づいて異常なこだわりを示す一方、昨年のマニフェストに完全に欠落していた「成長戦略」についても、我々が指摘した通り重要だと言うようになり、一貫した経済政策がないまま、二つの政策を達成するために、今度は苦し紛れに「増税による成長」などと、聞いた事もない「理論」を持ち出すありさま。

 この調子だと、仮に参院選において与党で過半数を獲得したら、国の土台、背骨を揺るがす結果をもたらす法律を次々成立させてしまうことが懸念される。しかも、先の国会で郵政改悪法案を衆議院でたった一日、6時間の委員会審議で強行採決したように、民主主義の根本を破壊するような国会、政権運営の可能性が強く危惧される。何としても、与党による過半数は阻止しなければならない。

 三重県での応援以降、昨日まで広島、福山、下関、埼玉等を回ってきたが、残り二日間は、全精力を松山市に集中する。

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