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2010/05/27(木) NO.594号 

ユニークな子育てと地産地消に学ぶ(5月27日)

 今週の月曜日、松山市の東隣、東温市の旧重信町見奈良にある地方裁量型認定こども園NPO法人「ひかりこども園」を訪問した。誘って下さったのは、このこども園の提携歯科医で、東温市の旧川内町で開業する女性歯科医師だ。自らの子供さんを3人ともこの園に通わせ、そのユニークな保育方針や温かさに賛同し、若いお母さん、お父さんに子供さんを預けるよう、勧めておられるようだ。

 阿部活志園長ご夫妻の案内で園内を見せて頂いた後、運営方針などを聞かせて頂く。床も壁も間伐材だろうか、木材をふんだんに使った温もりのある作りの園に保育士7名、園児35名が生活空間をともにしている。

 この施設は、園長さんのお母さんがかつて個人で保育園を開いていたが、NPO法人化したうえ、昨年2月、「地域裁量型認定こども園」となった。今年4月初現在、全国に532の認定こども園があるが、幼稚園・保育園いずれの認可を持たない「地域裁量型認定こども園」はたった25施設。愛媛県には松山市内2カ所とこの「ひかりこども園」で、合計3カ所しかない。認可外であるが故に、保育料は若干高めだが、ユニークで温かい保育哲学で、子供達も皆のびのび。私にも結構なついてくれ、嬉しいはしゃぎ方をしていた。放課後児童クラブ的にいる小学低学年生が幼児を抱っこしながら一生懸命面倒を見る姿に、感動。

 この園も、認可を得ることによってより多くの助成を受け、保育料を下げよう、と思っているが、現行制度上での「認可保育園化」はほとんど不可能。たとえば、阿部園長は「待機児童の定義を変えるべきだ」と提案されるが、なぜかをよく聞くと、「ひかりこども園」が保育園の認可申請をすると、東温市からは「市内に『待機児童』はいないので、認可保育園を増やせない」と言われてしまう、という。なぜならば、認可外保育所に行っている子供達は、もはや「待機児童」の定義から外れる、という。「児童福祉法第24条には、『市町村は、・・・・・保育に欠けるところがある場合・・・それらの児童を保育所において保育しなければならない』と書いてあるのに、市役所の論理はおかしいのでは」と、阿部さん。

 目下、地方裁量型こども園は、他の3形態のこども園が受けている「安心こども基金」からの助成が受けられないなど条件面で不十分なところが多々あるようなので、まずはこうしたアンバランスを解消すべきだろう。一方、もし子供を預けられるなら働きたい、という女性の下での潜在的待機児童を含め、いないと言われる地方にも「待機児童」は結構いるはずで、いわゆる「認可保育園」を増やさざるを得ないはずだ。ならば財政厳しき中にあって子ども手当など、効果を度外視したバラマキは止め、整備が待ったなしの保育基盤にこそ、財源を急ぎ回すべきだ。

 視察後、女性歯科医師、阿部園長さんと、同じ東温市にあるイタリア料理のお店、Locanda Del Cuoreで昼食。実は、ここの青江シェフには、これまたこの女性歯科医師に紹介して頂いていた。愛媛県は、はだか麦生産日本一を誇るが、はだか麦を焙煎して作るカフェインフリーの飲み物が「オルゾ」で、それを紹介するイベントでお会いしたのだ。
 青江シェフは、地元の農家などから仕入れる食材を中心に、野菜ふんだんの料理を心がけておられる。今日のメニューもシェフ手打ちのニョッキに加え、茄子、ズッキーニ、インゲン豆、ラディッシュ、ワラビ、トマト、アーティーチョーク、など地元の朝採れ野菜を中心に、ひと皿に取り合わせた料理が用意される。タンパク質はナポリから空輸されたモッツァレラチーズだけ。野菜ながら、量的に結構おなかは満足。だがシェフによれば、夕方にはしっかりおなかがすいてくる、という。食後に、近所で農園を経営する私の友人、ジェイウイィングファームの牧さんが生産するはだか麦から作ったオルゾを飲む。すべておいしかった。ごちそうさま。

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