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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2013/08/26(月) NO.770号 

強固な近隣外交構築に向けて

 先週20日(火)の夕刻、高速艇にて松山観光港から広島市宇品港へ移動し、市内で一泊。翌朝、韓国・インチョン空港へ飛ぶ。

 主な目的はソウルでの第21回日韓フォーラムへの参加だが、同時に、国際空港のあるインチョン市の経済特区(仁川経済自由区域)の視察、特区を推進する行政庁との意見交換も行い、さらにソウル市内にて、旧知の学者や国会議員、韓日親善協会中央会会長などと、混迷する日韓関係打開に向けた意見交換も行う。

 まず、インチョンの経済特区を視察。百聞は一見にしかず、だった。霞が関の特区担当者に聞くと、韓国の特区は全くうまくいっていない、との応えが返ってくるが、既に稼働している企業群や大学、高層住宅をつぶさに見、ハーバード大学とソウル大学が共同して病院を創設することで基本合意している、などと言った説明を聞きながら現地を見ると、完成目標の2020年までにはアジアの代表的産業集積地になっているかもしれない、と思った。わが国も、成長戦略の「国家戦略特区」で頑張らないといけない。

 ソウルに移り、旧知の学者、国会議員、企業経営者などと個別にじっくり意見交換。韓国側の状況は日本で感じるレベルをはるかに超えた複雑さだ。地元新聞各紙は日本の歴史認識、憲法改正、安全保障政策を一緒くたにして、連日新聞一面で指弾し続けている。加えて、かつて問題解決に有効に機能した二国間の議員同士等のパイプも細り、事態打破に向けたモメンタムが弱体化している事が良く分かった。

 何と言っても東アジアの安全保障の基本は日、米、韓だ。その本来の姿を取り戻すために、今こそ日韓双方の政治がリーダーシップを発揮しなければならないことを改めて痛感。わが国の国益は守りながら事態正常化に向け、私でできる事はやっていこうと思う。

 今年の日韓フォーラム参加者は、例年の倍の70名余り。政治家は自民党の野田総務会長、小坂参議院議員、公明党の上田代議士、民主党の岡田、前原代議士、福山参議院議員が参加。

 まず福田康夫元総理、孔魯明元外交部長官の基調講演から始まる。孔元長官の講演内容は重たかった。その後、延べ3日間、活発な議論が行われた。また、二度の夕食会に加え、一昨日は二次会として恒例のカラオケ大会が開かれ、私も一曲歌う。
 

 24日の会議終了後、金浦空港から羽田空港に夕刻戻る。一夜明け、昨日朝はフジテレビの新報道2001に中国問題で生出演。その後成田空港へ。私が会長代行を務めるモンゴル議連が、二年ぶりにモンゴルを訪問する。林幹雄会長、二階俊博顧問など5人の議員に加え、今回は民間企業の皆さんも参加、総勢50人余りの訪問団となった。

 今日、エグベグドルジ大統領、アルタンホヤグ首相など要人と面談するが、民間の皆さんはインフラ、スポーツ・文化・観光、農水の3グループに分かれ、企業や関連施設を訪問予定だ。残念ながら、私は本日の深夜便にてインチョン空港経由で成田空港に明日、27日の昼ごろ戻り、午後からの自民党本部での会合に出席予定だ。

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