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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2013/12/26(木) NO.782号 

開かれた原子力規制行政を強化せよ

 昨日午後3時から約40分間にわたり、原子力規制委員会の田中俊一委員長と面会し、自民党原子力規制PTの緊急提言に基づき、原子力規制行政強化について意見交換を行なった。

 マスコミでは、規制委と国会議員との個別会談は異例、との報道振りだが、「独立性」とは「あらゆる考えに耳を傾けた上で、独立して判断する」事。これまで規制委員会が広範な関係者とのコミュニケーションを持って来なかった事が、国際的にも驚きの目で見られてきたところだ。欧米の規制当局者は、ごく日常的に原子力事業者や国会議員などと広範に意見交換を行っている。今回の面談が良い契機となり、様々な意見を真摯に聞く、開かれた、能力向上にも一層力点を置く規制委員会となる事を強く望みたい。

 福島原発事故への反省と教訓をもとに、私達自民党が中心となって創り上げた原子力規制委員会。身分保障を含め、法的に担保された真の独立性を持ち、国会事故調が指摘した「規制の虜」に陥らない高い専門性を備え、一元的規制によって効率的、効果的な原子力規制を行う。そして、二度と同じような事故を起こすことなく、国民に安心を届ける新たな組織となる事が期待された。

 発想の大きな転換をしながら新たな規制基準を一気に作るなど、発足以来一年余、膨大な作業をこなしてこられたことに敬意を表したい。しかし、自民党原子力規制PTでの議論を通じ、私達の思い描いた規制行政との間には、多くの点でまだ開きがある、との結論に至った。

 各方面からの指摘を踏まえた規制行政強化に向けた具体策は、「緊急提言」(https://www.y-shiozaki.or.jp//contribution/pdf/20131204142144_vKvu.pdf)をご覧いただきたいが、その中でも、そして昨日の面談においても、最も申し上げたかったことは、「国会議員、立地地域の首長、地方議員、原子力事業者、メーカー、さらには海外の原子力関係者など、あらゆる関係者との間に、しっかりとしたコミュニケーションチャネルを作り、各層から広く意見を聞く謙虚な姿勢を持ってほしい」ということに尽きる。

 原子力規制委員会を生み出した我々。先国会では原子力安全基盤機構(JNES)を原子力規制委員会に統合させるなど、同委員会が育ち、強化されることへの責任も担っている。引き続き国民からの「信頼と信認( trust and confidence )を獲得できる原子力規制当局を構築するために、汗をかいて行く覚悟だ。

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