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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2020/05/27(水) NO.834号 

今こそ意味ある世界貢献を

今日は、父の命日。中目黒の自宅の仏壇に、好きだったビールや愛媛のミカンをあげ、つい先日満百歳になってくれた母を守り続けてもらうようお願いする。

夜、Gavi ワクチンアライアンス理事長であるオコンジョ理事長とオンラインで会談。2か月前、母国であるナイジェリアからたまたま訪問していた米国ワシントンD.C.滞在中に本国の国境が新型コロナパンデミックで閉鎖され、以来帰国できずにそのままワシントンD.C.に滞在しているという。Gavi とは、途上国の子ども達へのワクチン接種を推進する国際組織で、本部はジュネーブにある。

議題の中心は、来週6月4日に予定されているバーチャルでの「グローバル・ワクチン・サミット」、すなわちGavi 拠出国会合に向け、日本に対し改めて相応の貢献を期待する、という拠出コミットについてだ。4日には、安倍総理もビデオにて参加されると聞いている。

Gavi アライアンスは、2000年の創設以来、2000〜2010年、2011〜2015年、2016〜2020年の3期にわたって活動し、日本は当初の10年は何と拠出ゼロ、第2期は54百万ドルで12位、第3期は95百万ドルで11位と、決して熱心といえるような貢献はしてきていなかった。

しかし、私は大臣時代から外務省ではなく、厚労省こそGavi の窓口となって積極関与すべきだ、と言い続けてきた。そこに、今回の新型コロナウィルス感染症パンデミックもあって、これまでの外務省一本だった担当官庁も、私の持論に近づき厚労省も主体的に加わり、折半拠出とし、令和2年度一次補正予算で約100百万ドルをひとまず計上、あとは6月の拠出国会合時にどれだけ追加コミットするか、という段階にきていた。

このような少額拠出であったこと自体、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を最も熱心に推進してきた国として、保健医療の基本たるワクチンを途上国で接種していくことに力点を置かないのはおかしい。とりわけ、新型コロナウィルス感染症パンデミックにあっては、途上国も自国も関係なく、世界中にワクチンが均霑され、治療薬も開発されることが、今最も重要な課題だ。ましてや、日本は来年にはオリンピック・パラリンピック開催を予定している。世界中から来るアスリートたちには「コロナ・フリー」で訪日して頂かないといけない。ならば、自国だけではなかなか接種作業が進まない途上国でも、一人残らず来年7月までにワクチンを打ってもらわねばならない。

だからこそ、先進各国がワクチン開発を自国で強力に推進するとともに、国際共同開発も強力に推進しなければならず、私の大臣時代に決め、日本が第二位の主要ドナー国となったCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)への出資も、一次補正予算にやはり約100百万ドル拠出することを計上した。

目下外務省、厚労省が財務省と大方合意しつつあると聞いている追加拠出額では、今日のオコンジョ理事長が言っておられた、日本がもっとGavi の意思決定に関与すべき、ということの実現には全くつながらない額、と聞いている。これまでの拠出額でも、そして現在霞が関で合意しつつある、という額では、G7の中で、これまで同様、ビリのままの惧れ大だ。

一昨日の記者会見において、安倍総理は途上国にもワクチンが行き渡るよう、「特許権プール」構想を6月のG7サミットで自ら提案する、とまで明言されている。ワクチンを途上国に届け、子ども達に打つまで責任を持つのはGavi しかない。だったら、少なくとも、G7に止まらず、それ以外の国の後塵まで拝することにしかならないような少額の追加拠出とならないようにしなければ、「来年のオリパラ開催国、日本」、「人間の安全保障の国、日本」、「UHCの国、日本」として、全くの言行不一致、となってしまう。

今回の二次補正予算の「真水」は約33兆円。このことを考えれば、Gavi から期待されている額全額を超える拠出をすることすら容易であり、なおかつ日本の世界貢献への決意を示す近道ではないか。

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