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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2021/03/28(日) NO.860号 

感謝です、谷松さん。安らかにお休みください。

全国児童養護施設協議会(全養協)の第六代会長だった愛媛県宇和島市の谷松豊繁氏が亡くなられた。享年96歳だった。昨日、宇和島市でご葬儀があり、ご家族中心の設えではあったが、私も参列させて頂き、深い悲しみの中でご冥福をお祈りさせて頂いた。

昨年7月の拙著「『真に』こどもにやさしい国をめざして」でも紹介したが、谷松氏は、私が参議院議員だった平成10年(1998年)頃、私が児童養護問題に取り組む発端を作って下さった方であり、以後節目ごとに子どもと家庭の問題についてご指導を受け続けて来た恩人だ。

宇和島市の児童養護施設「みどり寮」の理事長であった谷松氏は、当時、全養協会長でもあったが、まだ駆け出しの「NAISグループ(根本匠、安倍晋三、石原伸晃、塩崎恭久)」に児童養護問題について勉強するように勧めて頂き、その勉強会において、児童養護施設に入所している子ども達の約半数は、家庭での虐待が原因で入所している事実を知り、皆衝撃を受けたものだった。

その後、現在の「児童の養護と未来を考える議員連盟」の原型となる勉強会を立ち上げることとなり、今や超党派の「児童虐待から子どもを守る議員の会」と合同会議を頻繁に開催しているが、その流れの源流を作って頂いたのが、谷松氏だ。

今後は虐待予防の観点から、市町村や民間も加わった早期からの「在宅支援」の重要性が増してくると思われるが、丁度谷松氏が全養協の会長時代に制度化された「児童家庭支援センター」という、児童家庭福祉に関しあらゆる相談に乗ってくれる地域機関があり、谷松氏は、何度となくこの重要性を私に熱心に説かれ、支援センターの集まりである協議会との議論の場も設定してくださった。

もちろん、ご自分で宇和島市に「こども家庭支援センターみどり」をいち早く設置されたが、残念ながら、愛媛県では今日でもここ一か所にとどまったままであり、高知県の4か所などとの開きは大きい。我々の議連でも、近々その協議会に来て頂き、「在宅措置」という児童相談所が法的に関与しながらの親子の関係再構築へ、如何なる官民の協力体制が望ましいか、議論を深める予定だが、今から振り返ってみると、谷松氏の先見性にはただただ頭が下がる。

晩年、介護が必要になった谷松氏は、介護するご子息に向かって「お前も誰かの世話になって生きている。人は一人では生きられないんだ」とご自分の信念を仰られ、ご子息はハッとさせられたとのことだった。

宇和島市議会議員や愛媛県の小売酒販のまとめ役など、児童福祉以外の分野でも多くの地域貢献をされた谷松氏だったが、何よりも人を包み込む温かい方だった。私の新年会などの行事には、不自由なお体にも拘らず、必ずわざわざ宇和島から松山までおいで下さった。その温もりと熱い信念を捧げられた児童福祉への情熱を、私たちはしっかりと引き継いで、子ども達の未来を希望に満ちたものにしていかねばならないとの思いを新たにした。

谷松さん、既に逝かれた奥様、先立たれたご子息との再会を果たされ、遥か彼方から、今後とも引き続き私達を導いて頂けることを心からお願い申し上げ、かさねてご冥福をお祈り申し上げます。数々のご温情とご指導、本当にありがとうございました。

合掌。

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