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愛媛新聞-2004年5月10日掲載記事

安倍氏「ポスト小泉」へ布石 - 派閥超え若手と連携 塩崎氏らと党改革全面に

自民党の安倍晋三幹事長は出身派閥、森派の若手に加え、塩崎恭久衆議院議員(無派閥)ら同年代の議員との連携を強めている。派閥のスケールメリットに期待する一方、「安倍ブラザーズ」とも言える緩やかな連合も重視し、将来の首相に向け両面で布石を打ってるようだ。

「塩ちゃん、党改革をもっと進めなくちゃね」
4月25日投開票の衆院補統一補選。埼玉8区で自民党候補の当選が確実になった直後の午後11時過ぎ、安倍氏が小泉純一郎首相に続いて電話した相手は塩崎氏だった。

その6日前の19日午後5時半、塩崎氏は自民党役員会を退席したばかりの安倍氏の携帯電話を鳴らし「埼玉の戦いには、われわれのメンツがかかっているんだ」と総力戦を要請している。公募方式で自民党候補を選んだ埼玉8区の行方は「党改革の試金石」だった。

安倍氏は「党改革検証・推進委員会」を設置し、塩崎氏を事務局長に起用。「投票率は低かったが、自民党が変わる姿を訴えれば支持を得られることが実証された」と塩崎氏は周辺に語る。

だが、国政選挙での候補者選定プロセスの改善など四月中にまとめる予定だった提言は「党内ベテラン議員の抵抗」(安倍氏周辺)で先送りになり、若手主導の限界をささやく声も消えない。

自他共に認める「安倍ブラザーズ」はこのほか、下村博文衆議院議員、世耕弘成、山本一太両参院議員(いずれも森派)。亀井派の衛藤晟一、古屋圭司両衆院議員らも安倍氏と近い関係だ。衛藤氏は安倍氏の前任の党社会部会長で、超党派の拉致救出議連の事務局長にも就任、拉致問題で連携している。山本氏は北朝鮮に対する経済制裁法案とりまとめで中心的な役割を果たした。

「下から上に積み上げて登りつめていく時代じゃない」。安倍氏は周辺にこう漏らしているが、派閥が基盤の一つであることに変わりはない。十五日には、森喜朗前首相(森派会長)がモスクワで記者団に「ポスト小泉」として安倍氏はどうかと問われ、有力候補であることを示唆した。安倍氏は森派「プリンス」としての地位にも期待を寄せる。

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