2007/09/15
確かな手ごたえのある日本を目指して
昨年9月の安倍内閣発足から11ヶ月余り、内閣官房長官として全力投球して参りました。この間、多くの皆様から頂戴致しましたご支援、ご指導、心の支えに対しまして、深く感謝申し上げます。先の安倍総理の辞任の報に万感の思いで接するとともに、政治家としての原点に立ち返り、新たな政治のスタートダッシュを切るべく決意を新たにした次第です。
これまで、日中、日韓関係の電撃的改善、教育基本法・教育3法、防衛庁の省昇格、道路特定財源改革、国民投票法、成長力底上げ戦略、公務員制度改革、地球環境戦略など、歴代内閣がなしえなかった立法や制度改革を含め、岐路に立つ日本にとって待ったなしの多くの政策課題に対して確かな道筋をつけるべく奮闘して参りました。
国民の声、国民目線を一層大切に
しかし、どのような実績をあげようとも、選挙において有権者の理解と評価を得なければ意味がありません。先の参院選において、与党が過半数を大きく割り込む厳しい結果になった事を重く受け止め、本県においても有為な人材を失った事に責任を痛感しています。
参院選では、「年金記録問題など政府不信」「格差問題」「国民負担増」「農政批判」「政治とカネ」など、国民の切実な思いや怒りが示され、とりわけ中央との格差や、地方経済の先行き不安、農林水産業の行方など、地方の切実な声が多く聞かれました。これまで進めてきた改革の陰の部分がクローズアップされた、とも言えます。
今大切な事は、一票一票に託された民意を丁寧に読み取り、足下を見つめ直し、優先順位を考えながら、改めて国の進むべき道筋と将来の夢を掲げ、津々浦々の国民の期待に真摯に応えていく事です。陰の部分に光をしっかり当てていく事は当然です。また、責任政党とは、国民にお願いせざるを得ない財源を含めた諸課題を正直に包み隠さず説明し、選択肢をキチンと語る事のできる政党である事を忘れてはいけません。できない事は約束しない。例え厳しくても真実を語る事により、納得を頂くことが大事です。納得を頂く、という点に関して、今回の選挙ではそれが十分ではなかった、と深く反省しないといけないと思います。
官房長官在任中にはなかなか地元に帰ることができませんでしたが、今後は、改めて初心に立ち返り、皆様の声をしっかりと受け止めて、国政に反映させていきたいと思います。
時計の針を逆戻りせず、確かな手ごたえのある日本を目指そう
選挙が終わった今も、日本が抱える問題の本質は何も変わっていません。国・地方の長期債務は約770兆円に上り、少子高齢化が進む中で人口は減少、国際競争は益々激化しつつあります。こうした問題から逃げる事も、先送りも許されません。内向きの官僚主導や、バラマキ型の古い自民党に時計の針を逆戻りさせれば、政治は、国民の信頼を完全に失うことになります。
私はこれまで、政治リーダーシップを確立し、生活する方々の幸せに結びつくよう、人口減少下でも年金など社会保障制度を安定的に支えられる逞しい経済社会や、地球温暖化対策やテロとの戦いなど多方面で世界に貢献する日本を目指して王道を歩もうと心がけてきました。この基本はぶれる事なく、より確かな手ごたえのある日本の構築に向け、ともに堂々と前進し続けようではありませんか。
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