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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2000/02/27(日) NO.25号 

金融に大臣は要らない

 先程フジテレビのTV番組「報道2001」に「金融国会同窓生」である石原伸晃、枝野幸男、古川元久3代議士と一緒に出演して、今この原稿を松山へ帰る飛行機の中で作成しつつあります。本題は東京都による外形標準課税導入の話でしたが、おりしも越智金融再生委員長辞任問題が冒頭の話題となりました。
 私は「やはりこのような問題が起きてしまった。そもそも金融を担当する大臣などは不要というのが私の持論で、先進国でそのような大臣を置いている国はない。政治家は必ずどこかの金融機関との関係があるはず。金融行政のプロが透明性を持って責任ある仕事をすれば充分」と主張。
 96・97年の大蔵省改革およびその後の省庁再編論議の過程で、一旦「金融監督庁」を作り、2000年(今年です!)7月からは大蔵省に残る企画・立案部門をも統合する形で「金融庁」を作り担当大臣を置く、との結論に至りました。確かに柳沢前委員長は本当に立派な仕事をされましたが、国家統治は「人次第だよ」というような「結果オーライ」を期待する無責任体制ではいけません。どんな人があるポストに
付こうとも、失敗を最大限回避できる仕組みを持つことが成熟した民主主義国の条件です。
 今回の「越智事件」を奇貨として「李下に冠を正さず」の発想で金融庁には大臣を置かず、政治と独立した透明な行政組織を作るべきです。大臣が検査・監督に直接関与できるなどということは、海外では信じられないことでしょう。金融再生委員長に大臣をもってきたのは、あくまでも危機対応における例外です。