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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2000/06/27(火) NO.49号 

債権放棄、債務免除はどこまで許されるか?

そごう向けの債権を新生銀行(旧長銀)が預金保険機構に売り戻すという。今回の選挙でよく聞いた意見は、「塩崎さん。公的資金の資本注入を受けた銀行による債務免除を受けたゼネコンが安値攻勢をして、われわれ中小零細下請け業者へしわ寄せを持ってくるとはひどい。そんなゼネコンはつぶして欲しい」と言うものだった。
 
 今回新生銀行が瑕疵担保責任にもとづく取り決めにより預金保険機構に売り戻すことはやむをえないかもしれない。問題はその不良債権を預金保険機構がどうするかで、このままでいけば970億円債権放棄をするらしい。いくつかの疑問点がある。

(1)結果として公的資金を使うことになるこの債権放棄をなぜ納税者の代表である国会でなく、行政府だけで決められるのか?それも「鬼のいぬ間の洗濯」よろしく総選挙中に決まりつつあるのはけしからん。

(2)そごうの法的整理より債権放棄を伴う再建案の方が預金保険機構にとっても債権回収額が最大化する、というが、税金の使い方として納税者の理解は得られるか?1000億円の引当を既にしてある、というらしいが、その引当こそ公的資金で行ったものであり、説明にならない。

(3)非メイン銀行にとっての回収額も、債権放棄して再建したほうが大きくなるというが、そもそもそごうと関係銀行が納得いくことが、産業構造調整の観点からも真理といえようか?もともとデパート等流通業界は供給過剰であり、再編統合は不可避なのではないか?われわれ法務委員会で昨年臨時国会で成立させた「民事再生法」は、経営者にもう一度再生のチャンスを与え、良い部分を生かしていこうという前向きな「倒産法制」であり、アメリカの有名なデパートであるメイシーズもこの法律のモデルとなった「チャプター11」で立ち直っている。

(4)今回の6400億円の債権放棄をしても、そごうは引き続き約1400億円強の債務超過だという。今程度の再建策で、いつまで経営がもち、何よりも従業員が元気溌剌と仕事をできるだろうか?地域経済とか雇用問題とかでの混乱回避のための債権放棄、とも言われるが、長い目で見ても今回の方法がベストと言えるのだろうか?

(5)何よりも、純粋な民間の問題ならいざ知らず、公的資金が絡む問題が透明性なしに行政府内だけで決まることは避けるべきではないだろうか?

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