2001/03/04(日) NO.138号
「鶏と卵」的神学論争と訣別せよ
先週に引き続きサンデープロジェクトに出演。経済政策がテーマ。我々のコーナーの前に堺屋太一氏とリチャード・クー氏が話す。そもそも「銀行の不良債権=借り手企業の不良債務=企業の収益力の低さ」をまず片付けなければならないのに、お二人は基本的に今デフレ効果のある不良債権処理政策を一気にやれば「病人に全力疾走させるようなもの」として景気回復まで時間をかけよ、との主張だ。「卵と鶏」的神学論争だが、もういい加減、出口のないトートロジーに訣別をしないと、日本経済は終わってしまうのに。不良債権・不良債務問題を先送ってもう10年。辛くともこれを片付けなければ本格的体力回復がないことは証明済みだ。
98年の早期健全化法の際、我々が銀行の資産を正直に評価し、その上で生き残れる銀行には資本注入し、生き残れない先には退場頂こうと主張したのに、ときの政府・自民党首脳は「健全な銀行をもっと元気になってもらおう」とのフィクションを作って資本注入を定めた早期健全化法を通してしまった。柳澤大臣の決断で長銀、日債銀は国有化されたが、すべてはそこでストップ。2年半たった今日、結局問題はなにも改善していないことが明白になっている。その後使った100兆円余りの財政支出は、同時に構造改革を中途半端にしか行わなかったために活かされず、借金だけ残ってしまった格好。
自論を分かりやすく理解してもらえるよう、もっと説得力をつけなければ!
98年の早期健全化法の際、我々が銀行の資産を正直に評価し、その上で生き残れる銀行には資本注入し、生き残れない先には退場頂こうと主張したのに、ときの政府・自民党首脳は「健全な銀行をもっと元気になってもらおう」とのフィクションを作って資本注入を定めた早期健全化法を通してしまった。柳澤大臣の決断で長銀、日債銀は国有化されたが、すべてはそこでストップ。2年半たった今日、結局問題はなにも改善していないことが明白になっている。その後使った100兆円余りの財政支出は、同時に構造改革を中途半端にしか行わなかったために活かされず、借金だけ残ってしまった格好。
自論を分かりやすく理解してもらえるよう、もっと説得力をつけなければ!
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