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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2000/12/22(金) NO.105号 

想像以上の勉強になった外交部会長

 あるNGOの友人が、北朝鮮への支援について相談に来訪。アメリカのNGOや国連とも連絡を取り合っているようだ。年明け後、私が小委員長を務める自民党の「NGO小委員会」を開催しようと思う。
 
 愛媛大学などの予算陳情のため、町村文部大臣のところへ加戸愛媛県知事と同道。帰りに河村総括政務次官の部屋へも立ち寄る。

 12時に私にとって最後の外交部会を開催。河野大臣を大臣折衝に送り出した後、WTOに関して、シアトルでの頓挫後のこの1年間の動きと中国のWTO加盟問題を議論。予算時期にこのような問題を議論する部会はほかにないかも・・・
 4時15分、外務省の会議室で「外務省予算打ち上げ大臣折衝報告会」。立食形式で、10人余りの国会議員も参加して、外務省幹部と打ち上げ。衛藤総括政務次官の司会で始まり、まずは河野外相の報告。殆ど満額に近い成果の由。次に私が外交部会長として最後の公の場での挨拶を行い、予算のお礼に加え、8月から約5ヶ月、たまたま起きた様々な重要外交案件を部会で取り上げながら多くを学ばせていただいた事を皆さんに感謝申し上げる。実際、九州・沖縄サミット、対中特別円借款問題から始まった対中ODA見直し、森総理のインド・パキスタン訪問、北朝鮮向け50万トン米支援問題、プーチンロシア大統領訪日、金大中訪日とソウル・羽田シャトル便構想、等々本当に盛り沢山で、勉強になった。外務省のお役人と激突した事もしばしばで、大蔵省に引き続いて嫌われてしまったかも?!でも今後はこれを契機に、外交を正面から考えていきたいと思うようになったのも事実なので、私にお付き合いくださった外務省の皆さんに感謝しなければならないだろう。
 でも正直言って、外務省のお役人は政治との付き合い方を余り知らない事も良くわかった。また、政治家も政治家で「外交は政府の専管事項」などと無責任な事をおっしゃる先輩もおられるが、憲法は「内閣は他の一般行政事務のほか、外交や条約締結の事務を行う」と定めているだけで、あくまでも「事務」を任せているだけだ。条約批准は国会の責任だし、外交も必ず予算執行を伴うわけで、いずれも国会を通らねば実行できない事。となれば与党にはすべて理解をしてもらわねばならない。外交上の秘密を除けば、事前に相談があってしかるべきであるにもかかわらず、部会では「事後報告」で済ませよう、済ませようとする傾向が強いのには、たまげた。「外交は内政だ!!」と私が早くに指摘した事はやはり正しいはずだ。
 外務省の皆さん!皆さんのプロとしての専門知識、見識をベースに政治が丁寧に方向を決める「政治と行政のベストコンビネーションによる外交」をいっしょに創りませんか?