トップ > やすひさの独り言

やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

  • メールマガジン登録・解除
  • 全タイトル一覧
  • バックナンバー
2013/01/29(火) NO.750号 

児童虐待のない、明るい未来へ

 先週22日(火)、平成25年度予算編成を前に、全国児童養護施設協議会、全国乳児福祉協議会、全国母子生活支援施設協議会の代表の皆さん、ならびに厚労省の担当課長らとともに、「児童の養護と未来を考える議連」総会を開催した。

 当議連は、児童虐待を原因とする児童養護施設への入所が増加の一途をたどり、そうした子供たちに社会の病が一層凝縮されつつある中で、児童養護の現場での頑張る職員の直面する問題が一向に解決に向かっていないことをなど踏まえ、自民党有志で立ち上げた「児童養護を考える会」を元にしている。

 地道な議論や現地視察を重ねながら、「子ども・子育て応援プラン」において「児童養護施設の小規模化目標」を設定させるに至るなど、結果も出してきた。平成23年、安倍晋三元総理を会長とする「児童の養護と未来を考える議員連盟」として再出発、そしてこの度、安倍会長の総理就任に伴い、私が会長をお引き受けすることとなった。

 平成23年度の児童虐待相談件数は年間約6万件。児童虐待防止法施行前の平成11年度に比べ約5倍以上に膨れ上がっている。さらに、我が国の虐待相談件数はアメリカ、カナダ、イギリスがそれぞれ人口の1%程度の件数であるのに比べると、まだまだ氷山の一角と考えられており、今後ますます増え続けると憂慮されている。親の心の病、すなわち、社会の病巣が子供にしわ寄せされている、ということだ。戦争孤児や親の病気が原因だったかつての要保護児童の入所理由は、今や親の心の病を直さない限り解決しない理由に変わってしまっている。

 こうした虐待を受けた子どもたちを、より家庭に近い温かいケアを施す、との基本方針の下、職員の配置基準の一層の改善や、同じ保育士資格を持ちながらも、保育所で働く保育士と、社会的養護施設で働く保育士との処遇の格差解消など、課題は山積。日本の未来を支える子どもたちのため、引き続き頑張って行きたい。