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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2001/08/30(木) NO.212号 

日本のプレゼンスが低過ぎないか?

 大勢の正式な選挙監視団や我々のようなNGOなどが選挙監視をし、世界から来ている大勢の選挙実行部隊が選挙を運営し、そしてPKOを行なう多国籍軍と警察官が混乱回避行動をする。監視団には日本からの参加もあるが、投票所での運営責任者にも、あるいは投票所や町角などで混乱回避のための警備活動する人々の中にも日本人の姿は無かった。
 現在東ティモールの独立にあわせ、PKOにフル参加できるよう法改正を行おうと日本はしているが、本当は99年から今までが東ティモールにとっては最も大事な時期だったのだ。これまでやれ停戦合意が正式にできていない、とか、そもそも停戦合意する当事者の一方が存在しない、とかが理由だと言われてきた。またまた「形式基準」だ。人間は形式では生きていない。とりわけギリギリの状態では実体だけが意味をなす。再び湾岸戦争の時のように、金は出すが命を賭ける人は送らない日本、との評価がなされているのではないか。
 ディリには軍事病院があり、マラリヤやデング熱になってもバッチリ治してくれるようだが、ここでも日本人の医者はゼロだそうだ。オーストラリアやシンガポールのお医者さんが頑張っているそうだが、鉄砲を持っていなくても聴診器やメスを持って貢献する事は今日までだってできたはずだ。
 「世界経済のグローバル化」の尖兵でありながら、国際的なコミュニティでのプレゼンスが低過ぎないだろうか?一緒に生きていくにはこちらの都合だけではダメで、貢献すべき所は貢献しなければ真の国際社会の一員と言えまい。

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