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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2001/03/18(日) NO.143号 

改革グループ「四騎(よんき)の会」を立ち上げる

 朝、サンデープロジェクトに出演。日本経済建て直しをどうするかを議論。このところずっと言い続けてきたように、3年前の自民党による「金融再生トータルプラン」と、石原・塩崎・枝野案に明記してあった銀行の貸し出し資産の正しい評価と生き残れる銀行への資本注入に関する政策をあのまま実行しておけば、その後の小渕総理の100兆円余りの財政支出も利いて、今ごろ日本経済にも本当の春が来ていたはず。まさに「借金だけが残り、体質改善が進まなかった失われた3年」となってしまった。
 しかし、遅すぎる事はない。今度こそ正しい政策を実行しなければ、日本が沈没する。カギは「預金からリスクマネーへ」だと思う。この点はやや「幕の内弁当風」ではあるが、亀井案にも入っている。
 個人金融資産の内訳を日米で比べると、アメリカでは預金が1割弱しかないのに、株式投資、投資信託、債券投資は5割強。これに対し、日本では預貯金が5割以上、株式投資はたった8%強、投資信託と債券投資を足しても15%にしかならない。全く逆だ。ペイオフ解禁1年延長は、結果として預貯金推奨となる政策変更であって、今回の株式市場活性化政策とは180度異なる政策であることが理解されているのだろうか?よもや再延長などという事がないようにしなければならない。
 今後やるべき事は、マクロで言えば日本経済の潜在成長力アップ、ミクロで言えば企業の収益力、生産性アップだが、今はそれらが人やお金の資源配分がうまくいっていないためここ10年余り低迷しているのだ。資源配分の非効率性は(1)銀行の不良債権と企業の「三つの過剰」(債務、雇用、設備)、(2)各種規制等、および(3)国・地方の債務累積が主因だ。
 この問題解決のためには、平たく言えば次のような感じで一挙に進めるべきだ。

(1)これまで日本経済の「心臓」だった銀行の不良債権という「アカ」をおとす。
(2)企業は三つの過剰の「贅肉」を落とし、「エアロビ、筋力トレーニング」で総合体力アップして収益力を着ける。
(3)規制緩和、競争政策を推進し、企業の「よろい」を「ジャンプ・スーツ」に替え、飛躍できる様にする。
(4)もちろん、新規産業育成のための諸手当(インフラ整備、政府による重点投資など)は当然やる。
(5)個人金融資産の構成を、税制などの誘導策により「預貯金から株・債券等リスクマネーへ」シフトさせ、毛細血管の先々まで行き届くサラサラな血液とも言える資金を経済の末端まで供給する。
(6)そして、子供達が将来税金を払いたくなるように財政構造改革を行う。
(7)さらに大事な事は、こうした政策をひとまとめのパッケージで、しかも時間的達成目標(たとえば10年計画)を明確にして、政治家(首相)自身の国民への約束(コミットメント)として明示する事。
 
 午後、郡山で、根本匠代議士の「新春の集い」。4000人と聞いていたが、会場一杯の後援会の方々で、立ち見も沢山。すごい。
 石原伸晃、渡辺喜美、根本匠、塩崎恭久の4人でバトルトークを展開。最後に根本匠代議士から、この4人が本日をもって改革グループ「四騎(よんき)の会」を立ち上げ、今後これを「五騎の会」「六騎の会」と増やしていきたい、と宣言。