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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2002/01/27(日) NO.255号 

この国の新しい形を決める税制改革

 フジテレビ系「報道2001」が初めての企画として、1時間半の番組全部を税制改革に当てた。「ここが変、日本の税制!!」と題して、荒井広幸、古川元久、辻本清美各代議士、加藤寛前政府税調会長、松本大マネックス証券社長、それにまだ19歳という学生起業家木下斉氏に私というメンバー。
 冒頭から「所得税の課税最低限引き下げの是非」という各論に入りそうだったので、用意したパネルも使い「大事な事は『この国のかたち』である税制については個別問題から入るのではなく、大きなフレームワークの中で議論する事だ。あくまでも民間活動が先にあって、お互いの助け合いの仕組みとして国民がどれだけの国・地方政府のサービスを、税金を納める事により求めるか、すなわち納税者の論理で歳入・歳出双方を同時に見直さねばならない」と指摘。大事な事は「全国民の38%、勤労者の4分の3しか税金を納めておらず、これからは『全員参加で元気な日本を創る』との観点から、抜本的見直しをしていかねばならない」と申し上げた(使用したパネルの元となった一枚物レジュメを別途掲載します)。→こちらをご覧下さい。(PDF:166KB)
 様々な意見が出て番組としても良かったと思う。私が80年にハーバードの大学院に留学した時が、丁度レーガン大統領初当選の時。経済低迷のどん底にあったアメリカを税制でどのように再興するか、授業でも、夜の集会でも、家庭でも、テレビでも、あらゆる所で「ラッファー・カーブは有効か?」などと、真剣に議論されていたのを印象深く覚えている。
 これまで自民党税調と政府税調の2ヶ所しか事実上税制論議の場がなかったが、今回小泉首相の意向で、経済財政諮問会議でも集中討議をおこなう事となった。良い事だと思う。皆で一緒にこの国の新しいかたちを、税を通じても多いに議論すべきだ。
 今回、テレビ出演を事前に知った元大蔵省主税局長の父が「おい、良く勉強しておけよ!」と、最近自分で翻訳出版した本を含め紙袋一杯の税制に関する本を金曜日にドサッとくれた。やっぱり親父は息子が心配なんだな、とその優しさにひたすら感謝。