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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2002/02/23(土) NO.264号 

9・11以降の世界秩序での個性ある日英貢献を

 「日英21世紀委員会」参加のため、21日に成田を発ち、同日ロンドンヒースロ-空港着。夕方、外務省で英国側の歓迎レセプションがあった。日本からは、NECの関本相談役、国連東京事務所の高島所長などそうそうたるメンバー。私には事前通告なしだったが、今年からの共同議長として、ピーター・マンデルソン下院議員と共に挨拶。さすがマンデルソンは話がうまい。私より2、3歳若く、1年しか議員歴が長くないのに、ブレア首相の側近として活躍し、大臣を3回も務めている。何という差か!
 昨日、会議場であるオックスフォードのディッチリー・パークにチャーターバスで移動。いわゆる英国風マンションで、見渡す限りここの土地だ。部屋には電話もテレビもない。缶詰め状態で、短期間の議論にふさわしい。
 早速日英両国の近況について議論。やはり日本経済への懸念が集中した。英国側に関しては、ユーロへの参加問題に関心が高かった。
 
 今日は午前に公共サービスにおける官民の役割分担について議論。お互い、民営化などがうまくいっている分野とそうでないところがあることが良く分かった。ブレア首相の現在の泣き所は、医療、交通、教育などの分野での質の向上のようだ。手術を6ヶ月以上待つことが結構ある、との話を聞き、あらためてびっくり。
 午後は私が司会で、「9・11以降の世界秩序と日英の貢献」がテーマ。私を含め日本サイドが、米国の一方的な攻撃型外交にやや慎重な意見が多く、マンデルソンには意外だったようだ。ただ、英国側も、テロの原因に対しどうするかが重要で、目下のところ追随している格好の米国に対して、イラク攻撃の可能性を含め言うべきことは言うべき、との意見が多く、少し安心した。日英で協調して貧困や中東問題、イスラム世界への理解深化などへ取り組み、その際NGOともしっかり協力していくべきであるとの点で意見が一致した。NGOへの逆恨みをしている一部日本の動きとはえらい違いだ。
 
 明日午前中、科学技術問題について会議を行ない、夕方ヒースロー空港を発つ。ブレア首相、小泉首相への提言は後日行なう。あさって25日(月)の午後4時から、自民党本部でデフレ対策の会議に出席する予定だ。