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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2002/08/03(土) NO.287号 

袋小路から脱出しよう!

 1月から始まった通常国会が7月31日で終わった。スッキリしない国会で、残念なのが正直なところ。NGO参加拒否問題で始まり、田中外相罷免、鈴木宗男代議士逮捕、加藤紘一、辻元清美各代議士及び井上参議院議長議員辞職、など、スキャンダル続きの国会であったし、同時に立法府としての責任を全うする度合いの低い国会だったからだ。
 重要法案とされながら個人情報保護法案や有事法案のように、法案自体が国民の理解を得られるものではなく審議継続になったり、少し目立たなかったが私が理事を務める法務委員会で審議していた「心神喪失状態で重大な他害行為を行なった者の処遇に関する法律案」、いわゆる「触法精神障害者」の処遇法案も、野党や精神科医等の十分な理解を得られず、継続審議となった。実に法案成立率の低い国会だった。その一方、住基ネットのように、実施の法的条件が整わず、稼動延期の法的手続きをとるべきものは放置してしまった。
 ペイオフ問題に関し、30日になって「決済性預金」を全額保護するという恒久措置の導入検討指示が小泉首相から突然発せられた。内容が良く分からないが、少なくとも一部でも預金を恒久的に全額保護している国はチリぐらいのもので、少なくとも先進国には皆無である事は金融庁自らが認めている。仮に小泉首相の指示にもある不良債権処理促進など、金融機関に対する国民の不安解消の為の根本対策なしで、このような案だけで対処するならば、「問題先送り」と言われてもやむを得まい。
 来年度予算編成に向けて、先行減税など財政健全化最重視政策転換の兆しは多少見られ始めているものの、経済実態の深刻さ解消には今想定されている程度の経済活性化策では全く不十分だろう。いつも言っているように、構造改革には優先順位が大事で、財政再建より、不良債権処理と企業・産業再生が再優先だ。
 翻って野党第一党の民主党では、代表選挙に向け候補者乱立傾向でにぎやかだ。若手が4人も出馬表明をするところは、自民党よりはるかに健全だが、国民の視点でみると、おそらく「コップの中の嵐」的動きであり、何が本当の争点で、何が問われている選挙なのか、外部の者には良く分からないだろう。誰かが代表になったら、日本はこう変わる、というものがない。そこが問題だ。
 いずこも袋小路のようだ。本当の日本再生の為には、既成の枠にとらわれず、この袋小路から脱出しなければいけない。その仕事こそ我々政治家に課せられた使命のはずだ。
 
 秋の臨時国会まで一応夏休みだが、結構仕事の予定も詰まっている。海外出張だけでも、今月中旬には沖縄の基地問題に関し、若手国会議員団の団長として米国に米軍関係者に会いに行くほか、20日には第3回アジア・ステーツマン・フォーラムというアジアの政治家、学者、経済人等が語り会う会議がインドネシアであり、メガワティ大統領も参加予定だ。その後引き続いてアジアにおける日本のNGO活動を勉強するため、NGOとも行動を共にする。さらに9月下旬には、私が事務局を務めるハーバード・ロースクール主催の第5回日米金融会議が米国・バージニアである。
 しかし、後はできる限り地元で、日頃のご無沙汰解消と、生活実態に関する意見を聞くため、できる限り皆に会って行こう。

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