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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2002/09/23(月) NO.296号 

日本の宿題は多い

19日にワシントン入り後、第5回日米国際金融シンポジウムを挟んで、多くの人との意見交換の機会に恵まれた。
 
 ホワイトハウス経済担当補佐官のリンゼー氏、NSCのマイケル・グリーン氏、FRBのファーガソン副議長、国務省ラフラール前駐日公使、グリーンウッドAPEC大使、クロズナー経済諮問委員会委員、SECの企業ファイナンス担当部長のアラン・ベラー氏、そして夏のコロラドスプリングスNORAD訪問でもお世話になったCSISで安全保障政策を研究中の辰巳さん。そして、日本の大使館員並びにマスコミ何社かのワシントン駐在員とも実り多い議論ができた。
 
 バージニア州ワレントンで開催された金融シンポジウムも極めて充実したものとなり、寄付金調達やテーマセッティングを含む事務局を担う者の一人として、嬉しく思った。
 20日の夜はテレビ電話中継で東京から柳澤金融担当大臣が講演と質疑。米国サイドは昨年12月の御殿場に引き続きダム財務副長官が講演した。翌21日の昼食には、グレン・ハバード経済諮問委員長が講演。夜は黒田財務官とFRBのファーガソン副議長が講演するなど、豪華メンバー。日本の新聞にもその内容がかなり取り上げられていた。
 もっとも、小グループディスカッションを含め会議全体を通じて、日本に対する風当たりは極めてきつかった。何といっても日本の不良債権問題がいつまで経っても処理できない事について、日銀による主要銀行保有株式買い取りという「世界の七不思議」的政策の突然の発表と、20日の国債入札札割れもあいまって、日本国民の変化に対する消極性まで指摘されるなど、我々の背負う宿題の多いシンポジウムだった。私からは、「5年も連続して日本の不良債権問題がホットイシューになる事は、シンポジウムのスポンサーにも申し訳ないし、我々参加者にとっても時間がもったいない。来年は是非もっと建設的な、前向きな議論ができるように日本に帰って政治家として一層頑張りたい」と発言し、会場からの拍手を受けた。この期待の拍手に応える為にも一層努力しなければならない。