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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2007/12/18(火) NO.450号 

学生達は考えている(12月17日)

 先週の土曜日、ハーバードのケネディー・スクール(行政学大学院)の仲間である松山大学の上杉志朗准教授のお誘いで、彼の授業で講演をした。テーマは「地球温暖化問題」。綺麗な白い階段教室で200人くらいの学生達と、まず映画「不都合な真実」を教室で鑑賞。その後一時間、私から「美しい星50」誕生の裏話などにつき講演・質疑応答を行い、更に場所を移動して茶話会で懇談する。「去年の松山大学の文化祭でも環境をテーマに、10個以上の展示をやりました。」「今日の講演を機に、もう一度ごみの分別を頑張ります!」バリ島でのCOP13会合で、「バリ・ロードマップ」がまとまったこともあり、ストレートに環境対策への思いを語る学生達の表情が熱い。

 今日は、田原総一郎氏からの依頼で、久しぶりに早稲田大学の大隈塾で講義。「リーダーシップとは」との中期テーマの下、講義テーマは「21世紀日本のグランドデザイン」。参院選後の今も、日本が直面する問題は何ら変わらず、様々な大転換を図らねばならないことが山積。ペースチェンジは必要だが、引き続き生き残りをかけた挑戦を継続していかないといけない事を説く。また、官僚支配と東京一極集中の解消という日本の抱える大きな課題に照らせば、安倍内閣の目指した官邸主導・政治主導の道は正しく、地球温暖化対策や公務員制度改革などでみられた、少人数による大臣とその独自スタッフによる政策立案と成案化のプロセスなどは更に推し進めるべきであることも訴える。学生からは、「資源が少ない日本は、環境技術を他国に提供する代わりに資源の安定的な供給を受けてはどうか」など、これまた鋭い質問が応えきれないほど出る。

 いずれの大学でも、学生達はよく考えているな、との強い印象を受けた。特定の職業や団体へのコミットが薄いだけに政治への関心はものすごく一途で純粋だ。そんな学生達の体当たりの質問に答えていると、ジーパン姿で毎日同級生などと青臭い議論をしていた自分の学生時代を思い出す。

 TVを見ていると、19日に迫った韓国大統領選挙においても、韓国の大学生達が選挙に積極的にコミットしており、韓国の学生達も一生懸命自分の国や自らの将来について考えているようだ。大統領選挙は紆余曲折はあったが、私が11月20日にソウルで会談したイ・ミョンバク候補が勝利する、との見方が優勢だ。「現政権下では日本や米国との関係が疎遠になったので、伝統的な友好国である日本との関係は改善したい」とのイ・ミョンバク候補の言葉が印象的だった。

【上記各講演風景については、HPの「ライブレポート」をご覧下さい。
http://www.y-shiozaki.or.jp/livereport/index.php】