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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2005/03/05(土) NO.390号 

障害者施策のエアーポケット?

 先日、障害者関係者との勉強会で、自閉症などの療育を行う場が松山にできている、と聞き、早速今日、現地を見せて頂く(私のホームページ「やすひさライブレポート」に写真掲載)。「コロロETセンター松山教室」という施設で、何と松山市のど真ん中、歩行町にある二階屋を改造した所。実は、この教室を松山に開設する際に強力に推進した中心人物が、我が家の猫の「スズちゃん」をくれた、極めて親しい友達で、今日も2時間付き合っていろいろ説明をしてくれ、また、同センターの東京本部からも幹部の一人をわざわざ呼んでくれていた。

 同センターは本部は東京にあり、自閉症、広汎性発達障害などの診断を受けた子供や、言語認知能力が低いために集団に適応できないなどの問題を抱える子供の、社会的適応のための教育システムと発達を促すプログラムを提供している、という。数年前から東京都西多摩郡に入所施設やグループホームを開設し、この4月からは通所更生施設も始めるという。

今日の訪問をセットしてくれた私の友人は、お嬢さんが自閉症と診断されたものの、希望の持てる診断や教育方針を得られず、全国の可能性を探り続けた結果、辿り着いたのがこのセンター。実は数年前までは、奥様とお嬢さんが東京の同センターに通うため、政治家のように毎週月曜日に上京、金曜日に帰松をされており、何度となく飛行機の中でご一緒したが、最近お姿が見えないと思いきや、当時通っていたこのセンターの松山教室ができたため、上京する必要性がなくなったとのこと。

 授業を参観させて頂いた後、東京からわざわざ来て下さった幹部、私の友人、愛媛大学教育学部卒の松山教室の若い責任者、そして、授業の合間を縫って2人の若い女性の先生からいろいろお話を聞く。

 一番ショックを受けたのは、この友人のお嬢さんのように、学校に行くことを諦めている子供に対して、現状の行政は預かってくれる施設を用意はしているものの、肢体不自由児も知的障害児も、おしなべて「障害児」としてひとくくりにして預かってくれるだけだという。障害の内容や個人差に応じた扱いがかなり手薄で、自閉症児はいわば障害者施策のエアーポケットに落ち込んでしまった状態だ、ということを知った。また、養護学校や通常の学校に通ってもなかなか効果的な教育ができないものの、このセンターでの教育の時間的ウェイトを高めるには学校の理解も協力も少なく、結局消化不良でも正規の学校に行かせることを選択しているケースが多いようだ。フリースクールを出ても大学受験ができるようになっている今日に、このような状態を放置しておく訳にはいかないように思えた。

 また先日、知的障害児のご父兄からも聞かれた声だが、政府は障害者の入所施設は原則として新設も増設もさせない方針で、子供の将来を心配する親御さんの不安は解消していない。併設することによりランニングコストを若干でも節約できるかもしれない入所施設敷地内へのグループホーム設置すら認められないという。できるだけ地域で生活を、という考えは間違っていないが、もう少しきめ細かく現状を分析する必要があるように思う。

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