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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2008/08/13(水) NO.478号 

いよいよ必要な公教育改革(8月13日)

 今日、県立高校の現役の先生方と話す機会を得た。現状は深刻で、これではいよいよ教育改革の論議と実行を一層加速させないといけない、と思った。

 ここ数年、松山周辺の県立高校のうち、進学校と進学クラスでは、毎週土曜日がPTA主催の「開校日」となっており、進学を目指す生徒はほぼ全員出席し、「補修」的授業を受けている、という。都会では予備校が沢山あるので、そちら任せでもよいが、愛媛のようなところでは、全国に負けないようにするために、先生が協力体制を組んで生徒の進学をサポートしないといけない、という。松山の私立高校では、当然土曜日は「開校日」だそうだ。今から10年ほど前に県立東高校を卒業した二男に聞いてみると、土曜はしっかり休みで、よく遊んでいた、という。

 何のために「週5日制」を始めたのか?豊かな人間性をはぐくみ、家族の絆を強めながら、たくましい子どもを育てるためのはずだ。止めて欲しい、という声が、小・中学校の保護者に多いのは分かっているが、驚いたことに高校段階では、既に実質的に「廃止」されている、というのだ。確か、「週5日制」導入時に、未導入国は日本以外に2〜3の国しかなかったはずだが、既導入国で土曜日に補修をやっている話は聞いたことがない。

 何か不思議だ。先生方に「そのように勉強しないといけない、ということは、大学受験の試験問題は、以前に比べ難しくなっているのですか?」と聞くと、「いや、問題の難易度は変わっていない」という。昔から、国立大学などの試験問題は、教科書を隅から隅まで頭に入れれば解けないものはない、と言っていたし、今もそうだ、と先生方はおっしゃっていた。しかし、「小・中学校段階における学力低下は否定できず、高校入学時の発射台が下がっている」との指摘も同時にあった。
 
 やはり、我々が教育再生会議で強く唱えたように、「ゆとり教育」の見直しは間違っていなかったし、公教育の充実が喫緊の課題であり、公教育改革をなお一層進めなければならない、と改めて思った。公教育が充実していれば、塾や予備校はあくまでも自由意思で行く存在であることが明確になるし、子供たちの自由な時間も確保でき、幅広い人間形成が可能になるはずだ。親の教育費負担も軽くなる。人づくりこそ国づくりの基本であることを忘れてはならない。

 夜、松山夏祭りの野球拳踊りに参加。二つの連に加わり、よい汗をかく。