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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2006/02/17(金) NO.427号 

アフリカにおける日本のイニシアティブ(2月17日)

 スーダンの首都、ハルツームを15日朝5時15分発の飛行機にてエチオピアのアジス・アベバに飛ぶ。アジス・アベバに降り立つときに見える標高2400メートルの大地の表面は、スーダンとは全く異なり、緑に覆われていた。

 今回の出張は、16日、17日の両日、アフリカの閣僚クラス、先進国、国際機関の代表が集まる「TICAD平和の定着会議」の議長を務めると共に、アフリカ各国閣僚等との意見交換が目的だ。TICADとは、Tokyo International Conference on African Development の略称で、1993年に、「東京で5年に一度開催」との予定で始まったアフリカ開発のプロセスだ。当時、世界的にはまだまだアフリカの重要性が認識されていなかった時に、日本政府のイニシアティブで始められ、以後98年、2003年に開催され、2004年には投資・貿易に関する会議を同じく東京で開催してきている。「TICADプロセス」という言葉も定着しているし、昨年のサミットのテーマにも、アフリカ問題が取り上げられた事を考えると、日本の外務省に先見の明があった、と言えよう。

 15日夜の私主催の歓迎ディナーに先立ち、現地新聞取材と地元放送局によるTVインタビューを受け、続いて前国連総会議長のピン・ガボン外相と会談。さらに、首相官邸にメレス首相を訪ね、意見交換。

 16日は午前中に開会セッション、第一回全体会合では私が司会進行を務める。ポスト・コンフリクト主要国閣僚クラスとの昼食会に続き、午後の分科会の時間を有効活用し、バイ(2カ国間)の会談を集中的に行う。ガーナ、ケニア、タンザニア、ジブチと会談した後、ユニセフのサラ事務局次長と会談。

 17日の朝は、会議に並行して、コナレAU委員長、スワジランド外相、スーダン外務副大臣などと会談。午後、いよいよ私の司会で分科会報告・総括セッションとなり、最後に議長サマリーを示す閉会セッションで締める。続いて共同記者会見。

 今回の会議は参加閣僚も多かったし、分科会などでも極めて活発かつ建設的な意見が開陳され、有意義な会議だったと思う。特に、テーマが「平和の定着」という、安全保障、治安回復から教育、医療、水などと極めて広い問題に関わるもので、日本が唱え続けている「人間の安全保障」の概念に大いに関係する。私から、このような会議は5年に一回、東京で、という悠長な事ではなく、少なくとも1年に一回くらいは我々が日本からアフリカに出向き、多くの参加を募りながら内容のある、アクション志向の会議を開催すべきだ、と随所で提案した。折しも中国が、アフリカ連合(AU:African Union) 本部の前に、一大会議場を近々建築し贈呈しようとするなど、アフリカへのコミットを深め始める中、長年静かに深く関わってきた日本は、引き続き国際社会とのパートナーシップとアフリカ諸国自身のオーナーシップに根ざした協力と発展の枠組みを続けるべきだ。

 大使公邸にて現地在留邦人やNGOの皆さんとお弁当を頂きながら、率直な懇談。深夜1:20発バンコク行きの便に乗り、帰国の途につく。スーダンでの「平和の定着」の実際の現場を見、その後エチオピアで閣僚クラスの大きな会議で政策議論をする事ができるなど、極めて有益な出張だった。

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