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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2009/05/30(土) NO.526号 

元気の出るがん対策を(5月30日)

 本日、NPO法人愛媛がんサポート「おれんじの会」の松本陽子理事長からお話をお聞きしました。
5月18日に「国会がん患者と家族の会」という会合が議員会館で開かれた際、松本さんは「がん対策に関する提案書」と「おれんじの会」の会報第1号を私の事務所にわざわざ届けてくれました。その後、たまたま私の友人の紹介で日本医療政策機構のがん政策情報センター長を務める埴岡健一氏とがん予算について話し合った際、愛媛で松本陽子さんがとても良い、力強い活動を展開している事を教えて頂き、是非一度お話を聞きたいと思い、メールを差し上げたところ、今日の面会が実現したのです。

 松本さんによれば、愛媛県内7つのがん拠点病院のうち二つの国立医院以外では、国の予算が用意されているにも拘わらず県の財政事情から十分な予算が付いていないとのこと。結果として一部病院ではいくつかのがん治療ができず、例えば今治から松山まで治療に通わないといけない、などの問題があるそうです。やはり、愛媛のためにも、日本全国のためにも、「元気の出るがん対策予算」を作ることが急務です。なお、目下愛媛県議会では、自らが当事者でもある岡田志朗県議が会長を務める「がん対策推進議連」が中心になって「愛媛らしさ」を追求し全国6番目のがん対策のための条例作りが進んでいます。

 埴岡さんや松本さん達の「がん予算ワーキンググループ」がまとめた「がん予算提案書」の最大の特徴は、その作り方。すなわち、これまでの、役所が作った答えがはじめから決まっているような「審議会方式」的やり方ではなく、患者、医療従事者、行政、マスコミ、有識者など、全国各地の現場を中心に声を吸い上げ、しがらみに囚われずに「国の予算は国民が作る」、という基本姿勢で作られています。新しい政策提言内容は、@600億円の大幅予算増額をする、Aがん対策予算の作り方を改善し、患者と現場の声を取り入れ、国と地方も連携する、B13分野70本の施策を推進する、というものです。

 その70本の施策は以下の5本柱で成り立っています。(1)「がん難民対策」、(2)がん診療従事者の確保と育成、(3)がん、およびがん対策の「見える化」、(4)情報提供と普及啓発、(5)ベストプラクティス(好事例)の育成・発掘・全国への普及。それぞれ当然の政策だと思いました。

 3月19日に舛添厚生労働大臣にこの提案書を提出して、大臣はその方向で頑張ることを約束したようです。しかし、新しい予算を作ることはそう簡単ではありません。省庁縦割り、局割り、課割でガチガチに固められている予算のシェアを変えるか、新たな財源を用意するかです。私もこれまで何人かのかけがえのない友人をがんで失ってきました。リベンジをしたい。また、来週月曜日には、私と同じ歳の親友が3回目の入院をし、抗ガン剤治療を始めます。彼の命を確実に守りたい。今後私も国会議員仲間を募り、 真に必要ながん対策予算確保に力を注いでいきます。