2009/03/30(月) NO.516号
筋の通った公務員制度改革を(3月30日)
先週金曜日、実に後味の悪い自民党行革推進本部公務員制度改革委員会のとりまとめになった。内閣人事局長について、今いる3人の内閣官房副長官の中から指名する、という政府案で進めるに際し、政府も自民党行革本部も、党内世論の大勢があくまでも「副長官級の独立・専任ポスト」との主張であったことを踏まえ、今後対処する、ということになったのだ。
そもそも、その午前中、官房副長官以外に国家戦略スタッフを内閣人事局長に充てられるようにする、という案で総理と行革相との間で合意し、自民党行革本部も了解したと聞く。行革の観点から人を増やさない、という総理の意志と、独立・専任であるべきだ、との党内世論の双方をたてた、行革相による苦心の調整案だったはずが、午後になり、突然内閣法制局が考えを翻し、法制上受け入れられない、といいだし、調整案がつぶれたようだ。一国の総理、担当大臣が一度了、としたものを覆す官僚がいるとは、一体どういう国なのだろうか。
総理を補佐する者が物事を決める内閣人事局長を務めることができない、というのが法制上の問題、というが、これは全く通らない話し。古くは水野清総理補佐官が行革本部事務局長を努め、橋本行革を断行されたし、小池百合子総理補佐官が国家安全保障会議事務局長を兼務することになることも法制局は認めていた。また、防衛大臣を補佐する防衛参事官が局長や官房長を兼務している。そもそも、今回の法改正を担当する公務員制度改革本部の立花事務局長は、まず内閣参与の発令を受け、事務局長を兼務している。それぞれ法的根拠と任務を持ったポストを兼務する、というだけの話しで、公務員制度改革基本法を改正しないといけなくなる、などという霞ヶ関一流の目くらましはナンセンス。国民の目の届きにくい内閣法制局という霞ヶ関の最深部で展開される不可解な論理により、自民党が再び官僚政治の守護神のように見られるようなことにならないか、危惧する。
これで、自民党行革本部・公務員制度改革委員会で一旦却下された案が復活してしまった格好だ。一方、行革本部は幹部公務員の給与法を出すことも人事院の勧告待ちを盾にサボタージュした政府に対し、議員立法で給与法を出すことは認めているので、給与法に加え、この内閣人事局長任用、天下り根絶への追加法的措置などについての議員立法などの方法をも大いに検討していきたい。先週金曜日に、そのための準備会合を持ったところだ。
そもそも、その午前中、官房副長官以外に国家戦略スタッフを内閣人事局長に充てられるようにする、という案で総理と行革相との間で合意し、自民党行革本部も了解したと聞く。行革の観点から人を増やさない、という総理の意志と、独立・専任であるべきだ、との党内世論の双方をたてた、行革相による苦心の調整案だったはずが、午後になり、突然内閣法制局が考えを翻し、法制上受け入れられない、といいだし、調整案がつぶれたようだ。一国の総理、担当大臣が一度了、としたものを覆す官僚がいるとは、一体どういう国なのだろうか。
総理を補佐する者が物事を決める内閣人事局長を務めることができない、というのが法制上の問題、というが、これは全く通らない話し。古くは水野清総理補佐官が行革本部事務局長を努め、橋本行革を断行されたし、小池百合子総理補佐官が国家安全保障会議事務局長を兼務することになることも法制局は認めていた。また、防衛大臣を補佐する防衛参事官が局長や官房長を兼務している。そもそも、今回の法改正を担当する公務員制度改革本部の立花事務局長は、まず内閣参与の発令を受け、事務局長を兼務している。それぞれ法的根拠と任務を持ったポストを兼務する、というだけの話しで、公務員制度改革基本法を改正しないといけなくなる、などという霞ヶ関一流の目くらましはナンセンス。国民の目の届きにくい内閣法制局という霞ヶ関の最深部で展開される不可解な論理により、自民党が再び官僚政治の守護神のように見られるようなことにならないか、危惧する。
これで、自民党行革本部・公務員制度改革委員会で一旦却下された案が復活してしまった格好だ。一方、行革本部は幹部公務員の給与法を出すことも人事院の勧告待ちを盾にサボタージュした政府に対し、議員立法で給与法を出すことは認めているので、給与法に加え、この内閣人事局長任用、天下り根絶への追加法的措置などについての議員立法などの方法をも大いに検討していきたい。先週金曜日に、そのための準備会合を持ったところだ。
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