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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2008/03/09(日) NO.461号 

日本への関心は低くない(3月9日)

 昨日は、朝8時発の便でNYからロスに飛ぶ。大学一年の時以来、久しぶりに西向きに世界一周するが、東向きに飛ぶより時差ぼけは軽いような気がする。短時間ではあるが、寝付きが良い。

 予定より早めの午前11時過ぎにロサンゼルス空港着。そのままサンタモニカの海辺のリゾートホテル Shutters on the Beach に向かう。ロサンゼルスに本拠を置くシンクタンクの Pacific Council on International Policy の年次総会で講演を行うためだ。

 会場は丁度昼食が始まるところ。事務局からシンクタンクの役員であるクリストファー元国務長官などを紹介される。ビュッフェに昼食を取りに行く途中、何度も東京でお会いしているミッキー・カンター元USTR代表や私の外務副大臣時代以来親しく、今はUCLAで教えているタイのカンタティー元外相などと懐かしい再会となる。

 今年の総会の全体テーマは「世界における米国:新政権のための政策の方向性」。7日のディナースピーチはアジズ前パキスタン首相だったようだ。全体会議のテーマは、「世界経済」、「米国移民政策」、「南アジア」、「エネルギー・環境問題」、そして最後が私が講演をする「アジアについて米国が知っておくべき事」。更に夜のディナーの際にも、「2008年以降の外交の方向性」が議論される。そのほか、10の分科会で幅広い議論が行われていた。

 16:45〜18:00が私が講演をする最後の全体会議。既にワインなども出され、リラックスした雰囲気の中で、ウイルソン元加州知事の紹介を受け、20分ほど講演(スピーチ原稿は追ってHPに掲載予定)。それぞれ国を開くことで発展してきたアジア。グローバリゼーションにより様々な問題が米国、アジアを問わず起きているが、アジア諸国は、新たな競争関係も加わりながら、引き続き開かれた地域として発展すべき。日本は自らの改革を進めながら、米国とアジアのゲートウェイとして独自の役割を果たし、米国は安全保障上の役割を担い続けながら、@保護主義、A弱いドル、Bアジアへの興味喪失、の3点を回避せねばならない,といった事を説く。

 Q+Aでは、質問が止まらない。2020年の日本の政治はどうなっていると思うか?米国大統領選挙後の日米関係はどうなるか?98年のテポドン発射により日本国民の防衛意識は変化したと思うが、今後の憲法改正論議の行方は?歴史問題もあり、大衆レベルの日中関係はやはりうまくいかないのではないか?北朝鮮の非核化に当たり、日本は拉致問題との兼ね合いからどう進めるつもりか?サブプライム問題から米国金利は低下傾向で、弱いドルは避けられないのではないか?不良債権問題解決の際、さんざん米国からアドバイスを受けたと思うが、今後弱含みの米国経済の改善に向けてのアドバイスは何か?等々。

 夜のディナーでは、元安保担当副補佐官だったテキサス大学LBJ行政学大学院学長のスタインバーグ氏が進行役となり、つい6日前に国務次官を退任したばかりのバーンズ氏に、今後の外交の方向性について、回顧を含め語ってもらう。私の講演内容にも数回触れ、これまでの欧州、中東に置かれた重心が今後はアジアにも移ることなどをはじめ、米国の今後の外交をじっくり語ってくれた。

「ジャパン・パッシング」などと日本の地盤沈下ばかりが悲観的に伝えられるが、世界ではまだまだ日本の国際的役割に期待を寄せてくれる人々も多くいることに小さな安堵と大きな励みを覚えた一日であった。

【Pacific Councilでの講演の様子については、塩崎やすひさHPの「ライブレポート」のコーナーもご覧下さい。
http://www.y-shiozaki.or.jp/livereport/index.php】

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