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2008/06/29(日) NO.471号 

地球温暖化克服へ向けて(6月29日)

 GLOBE International 主催の「GLOBE東京G8+5議員会合」が、昨日、今日の二日間、東京プリンスホテルで開催された。私も最初のセッションの司会をするなど、二日にわたり改めて地球温暖化問題を考えさせられた。

 GLOBE International(地球環境国際議員連盟)は1989年に日米欧の国会議員により創設され、気候変動、生物多様性、エネルギー問題などを議論してきたが、ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アの5か国が加わった2006年以降は専ら気候変動、違法伐採を中心に議論してきている。歴代会長リストには昨年ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア元米副大統領の名前も見受けられる。

 昨日の会議冒頭の開会式典では、まずGLOBE International のモーリー会長、GLOBE
JAPAN の谷津会長の挨拶に続き、福田首相が歓迎挨拶。その後ブレア前英首相と安倍前首相がそれぞれ意義深い基調演説を行う。

 ブレア前首相は、「長期ビジョンと短期的アクションの整合性、有機的結合をしっかり実現しながら、ラディカルかつ現実的政策を確実に実施していかなければならない」という、強いメッセージを発していた。ブレア前首相は地球温暖化問題と中東問題の二つに自らの活動領域を絞っている、と聞くが、今回は地球温暖化問題にかける情熱を改めて目の当たりにした。人を魅了する語りのうまさは全く変わっていない。

 安倍前総理のスピーチはブレア氏以上に踏み込んだもので、「ラディカル」だった。まず「今や『化石燃料文明』との決別を強く意識すべき時代に入っており、脱炭素こそが経済付加価値の源泉となる時代、すなわち『炭素本位制』ともいうべき時代が到来している」と言い切った後、「21世紀の経済政策の大きな柱は『炭素本位経済』を支えるインフラを整備する事であり、ここに先行コストをかける覚悟がなければ、間違いなく成長機会を失う事になる」と、実に正鵠を得た、今後の世界の進むべき道を示された。その方向性は、我々自民党地球温暖化対策推進本部が今月11日にまとめた中間報告と基本的に同じだ。同報告では「すべての政策のグリーン化」、「排出責任者負担の原則」など、今後の政策転換を図るに当たり不可欠となる重要かつ新しい、大胆な考え方を書き込んだつもりだが、安倍スピーチはそうした考えを含んだ時代認識と骨太なビジョンの提示といえよう。

 エネルギー効率の悪いまま急成長をする中国、インドなど新興経済に依存する世界経済。欧米、日本経済のスローダウンと同時に地球温暖化問題が広い意味での原因と思われる物価上昇、いわゆるスタグフレーションが進む中で、地球温暖化問題に立ち向かう事は、一見容易でないようにも見えよう。しかし忘れてはならないのは、今回の会議でも「環境保全」と「経済成長・発展」は両立可能、との強いメッセージが発せられており、引き続き二つの目的を同時実現する事を世界の共通目標としていかねばならない。

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