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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2014/01/22(水) NO.787号 

愛媛の若者達に勇気をもらった

 今週金曜日から通常国会が開会する。今年は安倍政権実質二年目の正念場。アベノミクスが単なる打ち上げ花火で終わるか、真の日本再生を導くかの分かれ目となる。開会早々始まる予算審議において、私は予算委員会筆頭理事として最前線で戦うことになる。気を引き締めて臨みたい。

 更に言えば、成長戦略にとっても大事な年。政府も夏に成長戦略第二弾を出すが、自民党日本経済再生本部でもそれに平仄をあわせるように、昨年の「中間提言」に次ぐ成長戦略第二弾を作成する。昨年同様再生本部の下に「起業大国推進」「金融資本市場・企業統治改革」「労働力強化・生産性向上」「女性力拡大」「地域力増強」の5つのサブグループを設け、それぞれの分野での議論を深化させる。

 安倍総理は昨年秋の臨時国会の所信表明演説で、「再び、起業・創業の精神に満ち溢れた国を取り戻すこと。若者が活躍し、女性が輝く社会を創り上げること。これこそが、私の成長戦略です」と力強く語った。その真価が今年問われるが、この「起業・創業の精神に満ち溢れた国」「若者が活躍」という目標にふさわしいイベントが、昨年夏から今年にかけて行われていた。それが日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラン・グランプリ」だ。

 公庫ウェブサイトの「開催目的」には「活力ある日本を創り、地域を活性化するためには、次世代を担う若者の力が必要」「『自ら考え、行動する力』を養うことのできる起業教育を推進する」とある。私達の時代には「高校生」=「ビジネス」という式はなかった。時代は変わった。

 何よりも喜ばしいのは、グランプリに愛媛の若者達が選ばれたことだ。愛媛県立宇和島水産高校の養殖アワビ事業「宇和海からの贈り物」は、自ら育てた海藻類を飼料とすることで、アワビを低コストで養殖し、宇和島の道の駅で販売するというものだ。日本有数の養殖産地でありながら、就業者数が減少傾向にある現状を踏まえ、地域活性化や地元宇和海の環境保全など地域の課題解決にも効果があるということで、総合的な観点から受賞に至ったようだ。

 こうした起業や新ビジネスというと、とかく東京など大都市中心のイメージがあるが、愛媛からのビジネスプランが全国グランプリに選ばれたことは特に感慨深い。愛媛の若者達に勇気をもらった。現役高校生の若者らしい想像力と惜しみない努力に対し、私も心からの敬意を表したい。

 いよいよ、日本の「新しい成長」の幕開けの年。しっかりと地域も含めた日本全体に、経済再生、成長戦略の成果が行き渡るよう、若者に負けない気合いで私も頑張りたい。