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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/08/04(水) NO.607号 

子宮頸がんは予防できる(8月4日)

 年間15,000人が罹患し、3,500人の尊い命を奪っている子宮頸がん。ウィルス感染によって発症するこのがんは、ワクチンによってかなりの程度予防できるというのが医学における世界の常識だ。

 昨日午後1時から、東京新聞主催のフォーラム「子宮頸がんは予防できる」とのシンポジウムが江戸東京博物館で開催された。私はパネリストとして参加する。たまたま昨日の朝8時から自民党本部にて、「自民党ワクチンに関するプロジェクトチーム・厚生労働部会合同会議」が開かれた。本年5月末、通常国会に「子宮頸がん予防法案」を提出した公明党からも、松あきら参議院議員が同法案について説明に来られる。ともに議論。今後「自民党・公明党プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げ、次期臨時国会への法案提出を目指して議論をしていくこととなった。自民党内の意見集約のため、ワクチンPTも並行して開催し、議論を深める予定だ。

 日本でも遅ればせながら昨年末に予防ワクチンが承認され、検診とワクチン接種により、唯一予防可能ながんとなった子宮頸がん。その対策に関して自民党は、私が幹事長を務めるワクチン議連などからの強い声を背景に、先の参院選のマニフェストにおいて「子宮頸がんの予防ワクチンの推奨と公費負担の導入を行います。子宮頸がんと乳がんの無料検診を行います。」と、その姿勢を明確にした。

 一方民主党は、昨年の総選挙時には「子宮頸がんに関するワクチンの任意接種を促進する」と、中途半端ながら子宮頸がん対策に触れ、具体策を明示しなかった自民党との差を示した。しかし先の参院選のマニフェストでは、「医療」ではなく「子育て・教育」に関する政策の記述の中で、子ども手当の上積み分による現物サービスの一つとして「ワクチン接種の公費助成」が例示されただけ。このワクチンの中に子宮頸がんワクチンが含まれるかどうかは明らかではなく、姿勢は大きく後退した。

 シンポジウムでは、自治医科大学の鈴木光明教授が基調講演をされた後、鈴木先生、子宮頸がんを乗り越えた女優の仁科亜季子さん、同じく経験者でNPO法人「子宮頸がん啓発協会」理事長の難波ミチヲさん、そして私の4人がパネリストを務める。

 仁科さん、難波さんからはいまだに腸障害や排尿障害などの後遺症で苦しまれている実態をお聞きし、その厳しさを改めて具体的に認識する。そして、鈴木先生からは医学的治験に加え、大学のある栃木県の大田原市が、市長の英断で、全額市が助成する形で学校での集団接種に踏み切った経緯、鈴木先生の支援ぶりなどをお聞きする。私からは、政府の対応の遅れ、自民党の今後の議員立法への取り組み方針などをお話しし、公費助成実現に向けて、政治の決断で優先順位を決するべきであることを訴える。

 既に豪州、米国、英国など、先進30ヵ国ほどでは、公費助成により12〜14歳程度でのワクチン接種に踏み切って数年が経っており、日本でも、国の政策の遅れがある一方で、自ら市区町村民の命を守るため、既に150余りの市町村が公費助成を導入している。自民党内にも慎重論があることは、昨日の朝の合同会議でも明らかになった。しかし、政策で救うことができる尊い命ならば、知恵を出して懸念は払拭し、次期臨時国会には議員立法を提出すべきと思う。今次参院選で「検診とワクチンの無料化」を訴えて当選された子宮頸がん経験者の三原じゅん子さんも、力強い推進役となろう。

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