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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2009/08/11(火) NO.541号 

地域で守る農地(8月11日)

 昨日は、運転して下さるボランティアの方と二人っきりで、汗だくになりながら松山を一日中走り回った。福祉施設や農業関係の工場などへの挨拶の際には、人手不足をみかねてリーフレットや名刺を訪問先の方がご厚意で配って下さったり、多くの方々に支えられている自分を体で実感する。改めて、感謝。

 夕刻、7月2日にスタートした農事組合法人「ていれぎの郷」の皆さんから、その設立趣旨などを聞く。松山市南東部に位置する南高井の農家総勢450名余りが参加するこの法人、目的は、最近増えつつある耕作放棄地に今のうちから対処し、共同してここの農地を地域で守ろうというもの。組合長ほか10数人の方々から話しを聞く。「我々の農地を、今から守っていくんだ。俺たちがいなくなってしまっている30年、40年先でもこの地の農業がしっかりしていて欲しいんだ」など、皆の思いは熱い。

 今年はそうした農地を復元し、「はだか麦」と「丹波種黒大豆」(ひめくろ)を生産する予定だそうだ。まずは今回の補正予算で拡充された「耕作放棄地再生利用緊急対策」が利用可能かどうかの議論になる。また、小麦に比べ補助率が低いはだか麦への支援策を強化して欲しいとの声が多く出された。はだか麦生産日本一の愛媛県としては、しっかりサポートしていきたい。さらに、生産した農作物に付加価値を加えて販売し、利益を上げたいが、その加工工場などの立ち上げ資金への支援を求める声が強く出された。長持ちする活動が可能な農事組合法人とするためには当然の前向き政策要望だ。

 今日集まってくれた皆さんの中に、目を輝かす29歳の青年がいた。この地でイチゴを作るおじいちゃんの農業後継者となる事を決断した青年だ。お父さんは公務員だそうだが、彼は農業に魅力と希望を抱き、自ら農業に挑戦することを決めたそうだ。「可能性に挑戦し、しっかり食べていける農業をやってみたい。仲間がいれば、紹介して欲しい」と極めて前向きな姿勢に感銘する。私の仲間の北条の「タマネギ王子」や川内の「ブロッコリー部会長」、鷹ノ子の「日本一の無農薬大葉青年」など、同じ志で頑張っている若者たちを紹介することを約束する。こうした元気な若者がどんどん愛媛の農業に加わり、次代の強い農業を創っていってくれる、そのお手伝いをしっかりしていきたい。