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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2009/09/28(月) NO.548号 

党再生により政権奪還を目指せ(9月28日)

 自民党総裁選挙が行われ、全体の約6割の票を得て、谷垣新総裁が選出された。

 ここで自民党が本当に変わった、と国民の皆様に思って頂けるだけの党改革と、単なる批判政党に成り下がるのではなく、民主党とは異なり、真っ当な新生保守政治を目指す「真の政策政党」に脱皮することができるかが問われる。一人一人の党所属国会議員から地方議員、党員・党友に至るまでの心構えや国民との向き合い方を変え、自民党に対する国民の信頼を取り戻さねばならない。

 衆参合わせて自民党の約2倍の議席を持つ民主党から政権を奪還することは容易ではない。新総裁が「みんなでやろうぜ」と訴えるのは当然だろう。そもそも国民は、先の総選挙において民主党が圧勝した事に関し、民主党のマニフェストへの期待でも、鳩山代表への期待でもなく、5割強が「自民党政治への不満」こそその原因、と思っているのだ。となれば、自民党の基本姿勢や体質、行動パターンなどが大きく変わることが最も大事だ。

 谷垣候補は繰り返し「地方に分け入って国民の意見を聞く」と主張していた。これこそ大事だと思う。例えば、後期高齢者医療制度問題について、党内ヒラバでの見直し議論を深めよ、との私達の再三の要求に自民党は応えず、今年の春になってやっと、答えのでない見直し議論をアリバイ程度に数回行っただけで、国民は自民党が高齢者の気持ちや高齢者医療制度そのものについて真剣に考えない政党だ、と感じ続けたはずだ。私自身、今回の選挙戦を通じて特に感じたことは、国民の間では、民主党のマニフェストにある政策の多くは財源根拠など、極めて怪しげで全体の整合性も取れないものばかりだが、国民と真剣に向き合わない自民党や、霞ヶ関の役人が考えた政策をそのまま国民にあてがっている印象がぬぐいきれない自民党よりは、ずっと本気で国民に寄り添ってくれている、自民党よりはまだなにがしかはましだ、と有権者が強く感じていたことだった。

 「解党的出直し」とは、これまで選挙で敗北する度に言われてきたことだが、本当にできた試しがない。しかし、もう徳俵に両足がかかっている状態であることを考えれば、ここは、本当に一旦解党し、新しい政党を理念から作り直すくらいの覚悟を持って汗をかいて努力することが不可欠だ。さもなくば、自民党に明日はない。