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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2011/01/14(金) NO.633号 

それでも本質は変わらない(1月14日)

 仙谷、馬淵両閣僚がようやく交代し、今日、菅内閣が改造を行うこととなった。尖閣問題であれだけ国益を失い、日本の国際的地位をおとしめたことを考えれば、問責可決を受けての更迭は当然だろう。ただし、いくら改造をして目先を変えても、民主党政権の本質は変わらない。肝心要のことは何も決められず、マニフェストで国民に約束した最も基本的な方針が大きくブレ続けている。この国が抱える問題の本質的解決のためには、政権交代、それも政界再編を通じた、確固たる政治理念に則った新たな政権が世直しをするしかない。

 それにしても驚いたのは、与謝野馨代議士の入閣だ。何をお考えなのか、理解に苦しむ。石原都知事も「何で沈みかかった船に乗るのか」と失望している。私もかつて法務委員会の筆頭・次席理事として並んでともに汗をかいた仲でもあるだけに、今回の氏の行動は残念至極だ。昨年一月には「民主党が日本経済を破壊する」との本を出版し、2月には予算委員会で当時の鳩山総理を「平成の脱税王」と喝破し、日本をダメにする民主党批判の急先鋒を務めていた方だ。そして4月には平沼赳夫代議士らと「たちあがれ日本」を結党。昨日も同党のホームページを開いてみると、まず与謝野氏の写真が目に飛び込む。「結党趣旨」をみても「第一の使命:『打倒民主党』」とある。

 昨日の党大会で菅首相は一体改革に関し、「もし、野党のみなさんが積極的に参加しないならば、そのこと自体が歴史に対する反逆行為だ」とまで言い切っているが、ならば、民主党政権の経済・財政政策は、根底から見直さねばなるまい。昨日岡田幹事長は、今年の8月末までのマニフェスト見直しを表明しているが、どこまでの見直しをするのか。マニフェスト見直しに対する民主党内の反発も半端ではない。

 仮に十分なマニフェストの見直しが実現できたとしたとしても、それは一昨年の国民に対する選挙での約束を根本的に変更することを意味し、その際には総選挙で国民に信を問うべきではないか。