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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/01/28(木) NO.569号 

むしろ強まる将来不安(1月28日)

 昨日の朝、8時前の新幹線で仙台に向かう。仙台空港のある宮城県名取市と白石蔵王の南隣町である伊具郡丸森町の2か所で、自民党「ふるさと対話集会」を木村太郎代議士とともに開催するためだ。いずれも宮城3区内で、半日、西村明宏前代議士と行動をともにする。つい先日公募で選ばれた34歳の松下政経塾生、熊谷ゆたか宮城選挙区参議院候補者も一緒だ。

 仙台空港のある名取市では、西村事務所2階会議室で対話集会を開き、約20名の皆さんとみっちり一時間語り合う。「自民党は危機感がなさ過ぎた。もっと前からこうした現場の生の声を聞くべきだった」と冒頭から厳しい言葉。さらに、「ここは農業地帯。厳しい農業経営の下、農民の三人のうち二人は自民党にはノーだった」と率直な意見も多い。

 しかし、「子ども手当は効果もない無駄な小分けバラマキ政策。学校給食費や保育園整備など、もっと効果のある政策にまとまったお金を使うべし」とか「就職活動中だが、今の政権は雇用創出策が見えず、若い人は見捨てられている」と新政権になっての政策にも手厳しい意見も続出。「自民党の支持率が思ったより上がらないのがなぜなのか、良く考えてもっとあんたらが頑張らないと、この国が危ない」と、危機感はむしろ確実に強まりつつあると思った。

 次の丸森町は宮城2区の秋葉賢也代議士の出身地で、昼から彼も合流。ここでも基本的に政権時代の自民党に対し手厳しい見方で反省を求めらるが、政権交代後にむしろ将来不安がさらに強まっている感じを強く受けた。

 ここは福島県境の、完全な農業地帯。昼食に、地元ササニシキ米から作った「玄米粉麺」を美味しく頂きながらも、早くも農業に関する意見噴出。「これまでの自民党時代に、農政がころころ変わり翻弄され続けてきたが、一方で新政権後も先行き不透明感が強まっており、ここは自民党がしっかり反省して、一日も早くこの地域の農業がやっていけるよう、建て直してくれ」という意見が多かった。ここでも、「子ども手当のようなバラマキではなく、経済活性化がまず最優先」、「農業生産法人で、兼業農家から農地の耕作を委託されてもその兼業農家の農外収入が減って我々への支払いが滞り気味。まずは景気を良くして欲しい」との悲鳴が上がる。

 「ふるさと対話集会」会場は、江戸時代から昭和にかけ七代続いた豪商、齋藤家の旧屋敷である「蔵の郷土館 齋理屋敷」の座敷(ライブレポート参照 http://www.y-shiozaki.or.jp/livereport/detail.php?id=1588/ )。10数人の参加者から、活発な直言。「これまでの転作奨励のための産地づくり交付金で、景観作物としてひまわりに転作してきたが、新政権がこれを続けてくれるか心配」とか、「戸別所得保障制度導入で、これまで努力してきた集落営農の先行きが見えなくなって不安だ」などの懸念が次々。農業以外でも、「内閣府の『地方の元気再生事業』の補助金で丸森町の新しいブランドを作ろう、と意気込んでいたところ、この補助金が事業仕分けでバッサリ打ち切られてしまい困っている」など、政府の路線変更で現場は大混乱の様相を呈している。

 民主党新政権の政策の混乱に加え、鳩山脱税問題、小沢不動産取得・献金問題、普天間問題など様々な政治の基本問題噴出により、国民の将来不安はむしろ高まりつつあることを強く感じた宮城出張だった。