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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/05/22(土) NO.592号 

アジアの心配の種、日本(5月22日)

 朝8時、松山市三津の朝市で買い物。魚市場を一般開放して月に二回開催されている。いつも新鮮な魚介類がところせましと並んでいる。今日は特に人が多い感じだ。

 まずグチの卵なるものを初めて買ってみる。「煮付けるとうまいよ、塩崎さん!」との言葉につい乗ってしまう。松山空港手前の眼下に見える興居(ごご)島で採れたひじきも健康によさそう。東京では絶対食べられない、焼くとぷりぷりの穴子も久しぶりに買い、わが家の今晩のおかずに。サザエなどの貝類、サヨリなどを、事務所のスタッフに持ち帰ることとする。これだけおいしくて新鮮な魚介類を東京で食べようとしたら、何倍もの値段を払わないといけない。この朝市は安く、松山がいかに恵まれているかを実感。

 松山空港から上京。来日中のシンガポールのリー・クァンユー内閣顧問との昼食。87歳ながら、矍鑠(かくしゃく)とされており、おっしゃることも実に論理明快だ。中国の台頭の下、日米同盟と米軍の存在が東アジアの安定に必須であることを強調される。そのような状況下、日米同盟関係を迷走させる日本が、アジアの心配の種になっていることを感じさせる、様々な質問を受ける。短期的に回復しているかに見える日本経済についても、その今後に強い関心を持っておられた。

私から、次のことを指摘させていただいた。まず主に格差問題を含めた経済問題への解決策を提示できなかったことが自民党の下野につながったこと。一方民主党政権も全く成果を上げられていないだけでなく、バラマキにより政府債務が累増し、将来の増税の可能性が高まることが明らかになるにつれ、国民の期待は不安に変わってしまったこと。そして、日本に今最も重要な政策は、シンガポールが近年もっとも力を入れてきた「成長戦略」による、産業構造転換であることを強調させていただいた。

 羽田から松山に戻り、運輸関係の勉強会。そこでも日本の産業構造を転換させる成長戦略なしに地方の活性化はあり得ず、あらゆる資源を緊急に投入しなければならない事で意見が一致。

 少しご報告が遅れたが、私が座長を務める自民党成長戦略特命委員会において、去る14日、「中間報告書」と「個別政策プラン」を記者発表。以下が自民党ホームページでの掲載アドレスなので、是非ご覧頂き、ご意見をいただきたい。今、重要な岐路に立つ日本は、国内外の局面が大きく転換する2015年頃に備え、ここ3年の間に決断と実行により、集中的に政策投入をしなければ生き残れなくなる、との基本認識だ。

成長戦略 中間報告
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2010/seisaku-007.html

24の政策プラン
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2010/seisaku-008.html