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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/07/12(月) NO.603号 

停滞する余裕なし(7月12日)

 昨日の朝、所用があって高校時代の親友に電話すると、開口一番「どの政党に入れたら良いか、こんなに頭を抱え込む選挙は、この歳になって初めてだぜ」と言われる。昨日の選挙は、全国的にも有権者のこのような心理状態の中で行われたのではないか。朝から新聞一面広告で、菅総理による真実味の薄い選挙期間中の「庶民」との出会い話と、消費税引き上げに関する言い訳を、長々読まされては、さらに心が重くなった人も多かったろう。

 結果は、民主党大敗、自民党改選第一党、そしてみんなの党の躍進により、与党過半数割れ、本格的な「ねじれ」だ。有権者が悩みながら熟慮した上での冷静な判断の結果だろう。菅総理による消費税発言の唐突さとブレが、数々のバラマキ政策や普天間など理想主義政策への疑問に加わって、国民が「夢から覚めた」ということではないか。

 自民党は選挙区での得票率を3年前より2ポイント増やし、民主党は1.5ポイント減らしている。しかし、比例票では自民党1407万票に対し、民主党1845万票と、得票率で7.5ポイントの差をつけられており、自民党への信認はまだまだだ。

 国民による「変化への期待」、「新しい政治への期待」、「現状打破願望」などは変わっておらず、ここで自民党は今回の「勝ち」により、「勘違い」や「慢心」をしてはならない。自民党にとってはこれからが勝負。まずは、どこから見ても新しい政党になった、と思ってもらえるほどの党改革を断行することだ。昨年の総選挙以来、党改革は全く進んでいない。

 また、政策面では、幸い民主党が「組合主導、結果平等、重税社会志向」との色合いを濃くしてくれているので、それに対し、「頑張る人が報われ、自由・民主的、温かい、負担の軽い社会志向」との自民党による差別化を一層鮮明にすればよい。私たちがまとめた自民党成長戦略「日本フェニックス戦略」は、そうした社会実現への経済政策、ロードマップとの位置づけだ。

 要は、選挙力、政策力、いずれにおいても、足腰の強い野党になり、われわれが次期総選挙での政権交代を実現しなればならない。政治の停滞は許されない。世界の中での生き残り競争に間に合わなくなる。世界はどんどん変わりつつある。にもかかわらず、政権交代以降、日本は一層内向きになってしまった。グローバル競争の中で、自信を持って戦い、勝てる日本を一日も早く取り戻さねばならない。

 参院選でできた「ねじれ」を、かつての暫定税率廃止や日銀総裁同意人事の際のように破壊的に悪用することは決して許されない。むしろ、「ねじれ」をテコに、真っ当な法案は通し、おかしな法案は修正の上成立させ、日本の国益にとってマイナスとなる法案は廃案にすればよい。与党も勇気を持って柔軟かつ大胆に妥協すべきだ。民主党によって失われた民主主義を、「ねじれ」の下で新しい形で再構築し、強い日本復活を早急に図らねばならない。

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