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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2010/07/17(土) NO.605号 

「書道ガールズ」にパワーをもらう(7月17日)

 昨日、松山での上映最終日に映画「書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」を観る。「愛媛県立四国中央高校」書道部員達の発案で、4mx6m四方の巨大な紙の上を、書道部員10人程度が、音楽に合わせてダンスなどをしながら揮毫するというもの。その書道パフォーマンスの日本一を競い合うことに挑戦する、という高校生の若さを描いている。そこに描かれた若さからパワーをしっかりもらう。

 このストーリーは、愛媛県立三島高校書道部が、市内のショッピングモールなどで、音楽に合わせて大きな紙に歌詞を揮毫する「書のデモンストレーション」として好評を得ていたものを、「四国中央紙まつり」のメインイベントへと発展させたものに基づいている。今年の「第三回書道パフォーマンス甲子園大会」は7月31日に開催予定で、全国12高校書道部が参加する。

 映画では、それぞれ家庭の複雑な経済事情や書道家の父親との精神的葛藤など、悩みを抱えながら書道を続ける部員達のそれぞれが描かれる。たまたま臨時で来た風変わりな顧問の先生から、「書き手の気持ちが入っていないと、おもしろくない字になる。好きなもののために書く、という思いがこもっていれば、字が生き生きとしてくる」といわれて、強烈な刺激を受ける。部長の目が覚め、家庭の事情で高校を退学しそうになっている部員も引きとどめながら、書道パフォーマンス甲子園大会の開催に挑戦する。そしてパフォーマンス本番中の最後には、紙の上で転倒するが、皆の声援で見事に立ち直り、立派な揮毫を完成させる。映画館には、観客が5人くらいだったが、自分でも恥ずかしいくらい、泣けた。

 女子高校生が「紙は町の誇り」といい、「町のどこからでも見える製紙会社の大きな煙突」を慕う。書道家の父親も、「こんなパフォーマンスなんか、止めてしまえ!」と厳しくいっていたが、火事で一旦は焼けてしまった製紙工場の和紙漉きの老職人に、大会のために特注で書道紙を漉いてもらう。そして、その父親は、部長の娘に大会の朝、「この紙を持って行け」と手渡す。皆が地場産業としての紙、和紙を地域や日本の文化として誇り高く思っている姿にも、感動した。

 旧伊予三島市、旧川之江市など、現四国中央市は松山市から少し距離があるが、今年の「書道パフォーマンス甲子園大会」には、車を飛ばして行ってみたい。高校生の本物のパフォーマンスからパワーをもらいにぜひいこう、と思う。早速スケジュールを見てみよう。