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2011/03/14(月) NO.640号 

原発事故の徹底した原因究明を(3月14日)

 本日14日の午前11時ごろ、福島第1原発の3号機で水素爆発が起こった。1号機に続いての水素爆発であり、けが人も出るという最悪のケースだ。炉心溶融の可能性も依然高いとされている。ここまで原発問題が悪化した原因は、地震そのものではなく、その後に来た大津波が大きな原因だとされている。

 「津波の規模は、これまでの想定を超えるものだった」と、清水正孝・東電社長は3月13日夜の会見で語っていた。また、「一番の問題は津波によって非常用設備が浸水したこと」とも。逆を言えば、津波による浸水対策がしっかりできていれば、ここまで事態は悪化しなかったと言える。福島第1原発の1号機などには各2台〜3台の非常用ディーゼル発電機が設置されており、原子炉の燃料を異常時に緊急冷却するための送水機能等を持っているが、今回は結局すべてが作動しなかった。いわば最後の砦が突破されてしまった格好だ

 東電のサイトでは、原発施設の地震対策の一環として、「過去最大の津波を上回る、地震学的に想定される最大級の津波を数値シミュレーションにより評価」して安全性を確保しているとしている。しかし具体的には、同社の『TEPCO REPORT』(VOL-109)を見る限り、各原子力発電所の設置許可時での評価として、福島第1原発の「上昇側評価結果」は「O.P.+3.1m」とされている。この「O.P.」とは、(福島県小名浜地方の)平均潮位を示しているが、要するに、東電は3.1メートルの津波の高さまでしか想定していなかったとも読める。事実だとすれば問題だ。

 日本の原発は基本的にすべて海岸沿いにある。しかし、全ての原発の津波想定について、今回の福島第1原発のようなレベルであるならば、再び同じ事態が発生する可能性は否定できない。早急に、全国的な見直しが必要ではないか。

 さらに国民の不安を増幅させているのは、一連の原発トラブルに関する情報公開の遅れであろう。私が官房長官として対応した2007年7月の新潟中越沖地震の際も、東電は放射性物質を含む水の漏えいについて国や自治体への報告が遅れたことがあった。私はそれを当時厳しく注意したが、しかし今回の事故の経緯を見る限り、その教訓が活かされているとは到底思えない。

 今なお福島第1原発の1、2及び3号機の水位は安定せず、危険な状況が続いている。2号機に至っては、燃料棒が全て露出してしまった瞬間もあった。国民の不安をこれ以上増幅させないよう、政府には迅速な情報公開と徹底した原因究明を求めたい。

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