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2011/03/09(水) NO.638号 

責任を明らかにし、適切な救済を(3月9日)

 年金切り替え漏れの専業主婦らの救済策を巡り、昨晩、菅総理は昨年12月の課長通知による救済策を廃止し、法改正を行う事を決定したようだ。同救済策は国民年金法違反の疑いが濃厚であるだけに、当然だ。菅総理は、重要な問題を課長段階で決済した事に問題があったことも、参院予算委で認めた。

 特例として、現在、法律で定められている2年間に限らず、手続きをしていない期間をさかのぼって保険料を支払ってもらい、それに応じた年金を支給する事にする。一方、保険料が高額で払えず、原則25年間加入が必要な年金受給資格を満たせない人が出る事態を避けるため、保険料を支払わなくても加入している期間(「カラ期間」)には算入し、その場合は支給額を減額する措置を講じる事にしたようだ。過払い年金の返還問題などもあり、今回の政府決定が救済策として適切かどうかは、よく検証しなければならない。

 しかし問題なのは、政府は今回の「運用3号」問題のけじめとして、細川厚労相、年金担当岡本政務官の昨年9月の就任時からこの4月までの給与全額返納、幹部職員5人の減給、さらに年金局事業管理課長の更迭で幕を引こうとしていることだ。

 細川厚労相は、「この政策を決めたのは長妻前大臣。方針を決めた昨年3月時点には自分は労働担当の副大臣だったし、課長通知発出も知らなかった」と主張して自らの潔白を訴えているが、これはいかにもおかしい。そもそも、副大臣はライン職で、法的に大臣と共に厚労省全体に責任を負うはずであり、「労働担当」などという言い訳は通用しないのではないか。

 また、課長通知発出の前日、年金記録回復委員会が開催され、細川大臣は冒頭出席している。大臣は今年の一月になって課長通知の内容を知った、と主張するが、実はこの年金記録回復委員会の当日配付資料の中に、課長通知案が入っていたのだ。恐らく、机の上に置かれていただろう。これをその場で見なかったとしたら、それは見ない方が悪い。またこういう場合、担当する官僚は前日、秘書官を通じて説明するか、少なくとも手元に届け、自宅で読めるようにするものだ。

 さらに、課長の一人を更迭するが、恐らくその課長は、違法行為の疑いが強い救済策を決めたのは政務三役であるのに、何で私が責任を取らされるのか、と思っているのではないか。那覇地検の次席検事、河野前駐ロシア大使に続き、民主党政権によって責任を不当に取らされる官僚がまた出た。

 明日は参院予算委でこの問題の集中審議が行われる。当面、真相究明と責任の所在を徹底的に明らかにするとともに、公平性や年金制度に対する信頼性維持に十分配慮した法的措置を考えていかなければならない。

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