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2011/02/25(金) NO.636号 

国民年金の流用を許すな〜「運用3号」問題(2月25日)

 国民年金について、現行制度では、専業主婦は夫が会社員や公務員であれば、「第3号被保険者」となり保険料を支払わなくてもよい。しかし、配偶者の転職や死亡、離婚などが発生した場合、保険料の支払いが必要な「第1号被保険者」への変更を本人が届け出る必要がある。切り替えを忘れて3号のままとなっている人は実に数十万人以上いるとされているが、こうした人たちは資格を失った時点からの保険料が未納だったことになり、年金の支給額が低くなる。

 厚生労働省では、こうした届け出を忘れた、「第3号被保険者」とされてしまっている「第1号被保険者」、いわゆる「運用3号」のために、保険料を支払っていなくても年金を受給できるようにする救済策を今年1月から開始し、1月30日現在ですでに2331人が申請を出している。しかしこのことが国会で問題となっている。

 これではまじめに保険料を支払ってきた人との間で不公平が生じてしまう。また、「救済」と言うと聞こえがいいが、要は普通に変更届を出して保険料を納めている人など、他人の保険掛け金と国庫補助率(三分の一)に見合う税金を、届け出を忘れ、未納状態を続けてきた人のために支出しているにすぎない。これでは救済ではなく、単なる流用と批判されてもしかたない。

 しかしもっと問題なのは、この「救済」が法律による決定・改正ではなく、厚労省の課長通達によって実施されるようになったことだ。現行の国民年金法は、勝手にそんな救済を行うことを許してはいないはずだ。それを捻じ曲げて強行したことは、「ミスター年金」こと長妻厚労相など当時の政務三役の強引な判断による法律違反ではないか。

 こうした批判を受け、24日午前の衆院予算委員会で細川厚労大臣は、「救済策の見直しを求めている総務省の年金業務監視委員会の結論を踏まえ、方針を早急に決定したい。それまで手続きはすべて留保する」と答弁した。次の年金業務監視委員会の開催予定日は28日(月)のため、それまでこの運用3号問題をどうするかの結論は先送りされた。

 国民年金には国費も投入されているため、この問題を解決しなければ政府予算の採決などできないはずだ。総務省は監視委員会の意見を尊重させるべきだと主張しており、一方で厚労省はこの救済策を続けてしまいたい。両省の溝は深い。24日の予算委員会で鴨下議員は、両大臣が話し合い、早急に結論を出すように求め、それが出るまで質問を中断したいと申し出た。

 しかし、こともあろうに中井予算委員長は、その鴨下議員に対し、それならば、鴨下議員は救済措置を取るべきなのか、そうでないのか、どっちがいいと思うかはっきりさせてほしい、と迫ってきた。驚愕の論理だ。国民の権利と財産に直結する問題であるのに、「じゃあどっちがいいの?」と質問者に聞き返すその責任感のなさ。

 この光景にうんざりとした既視感を覚えたのは、私だけではないのではないか。民主党内部で意見が割れて収集がつかなくなると自民党に先に意見を言わせて責任逃れを図ろうとするこの光景。消費税論議にしても、予算審議にしても、同じパターンだ。「じゃ、自民党さんはどうなんですか。」むなしく響くこの民主党の常套句こそ、未だに野党体質が抜けない現在の民主党の本質を象徴している。

 我々は、国民生活に責任を持つ責任野党として、週明けの予算委員会でもこの問題をしっかり追及していきたい。

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