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やすひさの独り言 Yasuhisa's Soliloquy 今一番伝えたい考えや想いをお伝えいたします

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2013/02/25(月) NO.752号 

松山港外港と経済再生

 一昨日、土曜日の朝、羽田空港発一番の便で松山に戻る。空港から向かった先は四国地方整備局松山港湾・空港整備事務所。先月、松山港で活動をしている港運会社の団体である松山港運協会の皆さんから、現在進行中の「松山港外港地区国際物流ターミナル整備事業」の早期完成を求める要望をお聞きし、これは愛媛県経済、広くは四国経済の再生にとって重要な事業だ、と認識した。

 なぜならば、このターミナルが整備され、「ガントリークレーン」という、コンテナなどの貨物の積み卸しを行うために港の岸壁に設置されるコンテナ荷役専用のクレーンが、現在の1機体制から2機体制になれば、新居浜港や山口県の宇部港に一旦陸揚げされた資材、輸出入物資などを、トラックや内航船により二次輸送している現状から、松山港での直接輸入、荷揚げをすることが可能となり、経済効率がずっと改善されるはずだからだ。

 ならば、百聞は一見に如かず、現地を見よう、と思い立って実現した視察だ。何と国土交通省本省から港湾局計画課長や高松から四国地方整備局次長、埋め立て工事を担当する愛媛県土木部からも参加してくれた。つい先日までの野党時代とは随分違う。

 この松山港外港地区はコンテナをはじめとする物流基地や帝人、東レをはじめとする製造業などの重要拠点で、外貿定期コンテナ船寄港数は四国一(2012年6月)だ。この国際物流ターミナルの整備事業のうち、まずは陸上からコンテナの積み下ろしをする水深13mの岸壁工事や、コンテナを荷役し一時集積しておく「コンテナヤード」の造成地の埋め立て現場を視察する。また、既に供用開始されているターミナル部を視察。コンテナの積み下ろしで使用するガントリークレーンなど荷役機械などの説明を受ける。

 続いて整備事務所の小型船に乗り、海上から積み荷を載せて航行する船舶と同じ航路を辿り、ターミナル部の視察を海上から行う。潮流が早いために操船が難しく、岸壁などへの衝突も過去にはあったそうだ。それらを回避するためには防波堤の延伸が不可欠で、今回の整備計画にも入っている。それによって、航行の安全性が保たれるとのこと。

 港湾整備は、これまで私が余り関わったことのなかった分野であるが、今回の視察を通じ、この地域の経済再生にはなくてはならないインフラであることを改めて認識した。国、県と、ともに知恵を出し合い、早期整備完了を目指し、経済の活性化の一助としたい。