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2012/03/16(金) NO.703号 

IAEA基準を逸脱することの恐ろしさ

 IAEA(国際原子力機関)は、原発事故への防災対策として、住民の被ばくを最小限に抑えるため原発の半径3〜5キロ圏をPAZ(予防防護措置区域)、30キロ圏をUPZ(緊急防護措置区域)に設定して、効果的な対策を講じるよう国際基準を策定している。

 しかし今日、一部新聞等で、日本はそれらIAEAが定める防護措置区域を防災指針に反映していなかったため、昨年の福島原発事故の際、多くの子どもらが被爆してしまっていたことが報道された。2006年当時、原子力安全委員会が防災指針に導入しようとしたが、保安院がそれを差し止めたのだという。

 各々の部局がどういう行動を取った結果こうなったのかは、今後さらに詳らかにする必要があろう。また、当時は自民党政権だから、保安院の好き勝手にさせていた我々政治の責任も極めて重い。しかし、明らかなのは、IAEA基準を守らなかったばかりに、何の罪もない多くの子どもたちをはじめとする福島県の方々が被爆してしまったことだ。

 福島原発事故では、地震発生から約2時間後に原子炉が冷却機能を喪失した。しかしPAZ相当の3キロ圏内の住民に避難指示が出たのはその4時間後で、UPZ相当の10キロ圏内への避難指示は、何と放射性物質の放出が始まった後であった。子どもたちは世界のルール違反の犠牲者となってしまったのだ。

 このPAZ、UPZの区域設定も、私が昨年から主張している「原子力規制組織の独立性」も、同じIAEAの安全基準に明記されている。そこには「他の行政からの独立」「政府からの独立」「独立のための十分な権限・財源・人材の確保」等が記載されており、それに従えば、環境省のような一行政機関の傘下に置くことなど全くあり得ない。そもそも「平時」と「緊急時」とで責任の所在を区分する政府案の考えは、世界の常識に真っ向から反している。

 我々自民党はIAEA基準に則った「3条委員会」案を検討し、法案までできている。後は党として了承し、国会に提出するだけだ。自民党執行部の良識と正義を信頼したい。

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