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2012/04/20(金) NO.712号 

『原子力規制委員会法案』の国会提出

 本日、自公共同提案で、原子力規制委員会法案を国会へ提出した。

 IAEA安全基準に則った新しい原子力規制組織を、いわゆる「3条委員会」として設置し、「権限」、「予算」、「人事」において独立性を法的に担保するとともに、単に推進機関や事業者から独立させるに止まらず、「他の行政」及び「政治」からも独立させるものだ。

 私が最初にこの問題を指摘したのは、まだ政府の閣議決定が出る前、「原子力安全庁」という仮称で呼ばれていた昨年8月4日のメールマガジンだ。足かけ9ヶ月間の議論の積み重ねだった。

 自民党内の審議においても、同僚議員に理解を広めようと説得に回る中、何度も壁にぶち当たった。他の省庁から引き離し、ノーリターンルールを課す我々の案に対し、「これから斜陽の原子力で、そんな厳しいやり方では良い人材は集まらない。そんな所に行くのは『島流し』だ」との批判を受けたこともあった。しかし、一方で理解者の輪も着実に広がっていく実感を得る毎日だった。多くの皆さんのご理解とご協力のおかげでここまで来れた。改めて御礼申し上げたい。

 また、奇しくも今日は、福島原発事故のIAEA調査団長を務めたウエイトマン英国規制庁長官と、米国原子力規制委員会(NRC)のマグウッド委員のお二人から、貴重なお話を聞く機会が得られた日でもあった。

 ウエイトマン長官は、「必要な人材を必要なだけ、自由に確保できることこそ、本当の独立性だ」と語っていた。マグウッド委員は、「NRCには豊富な育成プログラムと資格制度、そして能力に応じたボーナス制度がある。雰囲気も家庭的な協調感があり、優秀な人材が集まる人気がある。」と自信を持って教えてくれた。日本は、人類史上最悪レベルの原発事故を起こし、原子力の未来は絶望的との見方もある。「斜陽」「島流し」というフレーズと、NRCの「家庭的」とは、何と対称的だろうか。

 しかし、原発依存から脱することと、科学技術としての原子力を放棄することは全く別のことだ。そして、エネルギー政策がどうなるにせよ、廃炉や周辺国の原発政策への対応、核を巡る安全保障政策等、先進国として原子力技術抜きの国づくりなど考えられない。人材が集まらなくとも、先の見通しが悪くとも、それでも優秀な人間を集めてこなければならないのだ。嘆いたり諦めるのではなく、克服するのが政治の仕事であろう。

 原発の寿命を仮に40年と定める動きもあれば、廃炉にも40年かかるとも言われている。今回の原子力規制組織も40年、100年のスパンで考えるべき組織となるだろう。だからこそ、一点の歪みも曇りもない、そして政治的妥協も許さない、徹底的かつ透明な議論を国会で交わしていきたい。

 以下に法案と関係資料を掲載しました。是非ご一読下さい。


●制度の概要イメージ
●新しい原子力規制組織に関する基本的考え方
●原子力規制委員会設置法案(骨子+要綱)
●原子力規制委員会設置法案(本文)
●その他パネル資料

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