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愛媛新聞-2004年9月23日掲載記事

ことばの政治学 - このままでは野党転落

【党改革をやらないでこのままだと野党になる。自民党は変わらないといけない。一番大事なのは候補者選定の改善、人材発掘。さらに人材をどう淘汰(とうた)していくかだ】(塩崎恭久・自民党衆院議員)

このまま何もしなければ次の総選挙で政権を民主党に奪われてしまうと、自民党も真剣にそう受け止めるようになった。でも本気になれば、総選挙では参院選のような結果にはならないと腹の中で思っている人はまだまだいるが。

若手議員らの危機感と党改革への思いを一身に背負って、小泉純一郎首相の後継を見据えているのが安倍晋三幹事長。その安倍氏が委員長を引き受けている党改革検証・推進委員会の事務局長の塩崎さんらが、若手議員に改革項目を割り振って党改革の実行を推進しようとしている。

自民党と民主党の垣根は低くなった。有権者はその時々の政策課題で、政党選択が容易になっている。その中で自民党が競り勝っていくには、候補者で優越するしかない。塩崎さんらは公募制を拡大していって優秀な人材を集めることが必要だと思っている。自民党が不利な状況だった埼玉8区補選で、公募候補を立てて成功した経験が大きい。

現職議員がいるところでも、その選挙区での世論調査を実施したり、予備選を行うことなどを提案。本音は自民党政治の成功体験に寄り掛かり、これまで自分党でやってきたベテラン議員をふるいにかけたいのだろう。小泉首相が郵政民営化と言っても選挙区では民営化反対と平気で言っている議員、候補がいるような政党では持たない。政党の考えを統一的に発信していく広報体制をつくっていくなどと改革項目は盛りだくさん。

議員が目の色を変える人事についても、各議員に関心分野、専門分野を自己申告させ、申告書を人事評価委員会が管理し、それに基づいて総裁がポストを決めるという。これじゃあまるで会社の人事管理だ。絶妙な人間関係でポストを配分していた派閥は、これで息の根を止められるに違いない。派閥間の調整で決まっていた副大臣、政務官も、閣僚が自己申告書を参考に選任することになりそう。

盆暮れに現金で手渡されて使い道自由の「氷代」「もち代」は、これからは政党支部や政治資金管理団体に振り込まれることにしようと提案して、塩崎さんは各議員から「ぼこぼこにやられている」そうだ。塩崎さんらは安倍氏の改革の旗にして突っ走ろうとしている。

(共同通信編集委員 榊原元広)