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毎日新聞-2001年12月3日

政策実現にはスピード必要 党幹部は閣内に入れ

―― 小泉純一郎首相は内閣主導の政策決定を迫っているが、与党内には反発も出ていますね。
◆首相は(改革が)間に合わなくなるとの思いが強いんじゃないのか。今年4月の自民党総裁選を通じて、首相が何をやろうとしているかをみんなは分かったと思う。党員投票で選んだ総裁の政策が実行できないのはおかしい。政策を迅速に実行する体制がないから、「失われた10年」がまだ続いている。

―― 予算編成などで政策決定にかかわることが与党のメリット。首相の主張は従来の与党像を一変しかねません。
◆政府と与党が一体となる仕組みを考えなきゃいけない。例えば、与党幹事長は内閣の一員になって、党と内閣をつなげばいい。与党議員は政府の中で政策決定プロセスにかかわって、国民代表としての役割を果たす。党の部会の機能が政府の中に入るということだ。

―― 政府イコール与党となれば、事実上、法案の国会提出時には与党審査も済んでいることになる。
◆そう。だから、与党が何もしないというわけじゃない。事前審査の代わりに、政府内に入っていくわけだから。

―― ただ、今年1月の中央省庁再編に伴って導入された副大臣、政務官制度を見る限り、内閣機能はあまり強化していません。
◆うまくいかないのは、首相が大臣を指名したのに、そこから下は党が選んだからだ。本来は大臣が自分のチームとして副大臣、政務官を選び、首相の意向を副大臣や政務官まで徹底しないといけないのに、今の体制はばらばらだ。また、お役所の秘書官なんかが取り囲み、大臣に伝わる情報に多様性がない。大臣、副大臣、政務官の周りには役人とは違う考えと情報を提供しうる人が必要だ。

―― 政府・与党が一体化するのなら、国会の責任が増すことになる。
◆国会が活性化し、中身のある議論をし、チェック機能を高めないといけない。民主主義はチェック・アンド・バランスが大事。
首相がリーダーシップを発揮する一方、国民代表として国会もきっ抗してチェックする仕組みがなければ、大変なことになる。だからこそ、国会での議論がいよいよ大事になってくる。

―― 民主党が98年にまとめた「政権運営構想」にも、政府与党一元化の表現がある。国会改革をするならば、与野党巻き込んだ議論が必要ではないか。
◆副大臣、政務官の導入を決めた時も与野党で議論した。国家統治の仕組みの問題だから、いずれは与野党で議論しなきゃいけない。

―― 首相は先月、党の国家戦略本部に内閣の政策決定一元化の検討を指示した。
◆日本の現状を踏まえ、ヒアリングをしながら、どういう仕組みがいいのかを詰めている。中間報告提出が早急にできればいいかな、と思っている。

【聞き手・中村篤志】