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週間東洋経済-2000年3月4日

投資銀行(インベストメントバンク)の内幕

金融再生ではよくやり合った

参議院議員 塩崎恭久

 今政治家は外資系の投資銀行とあまりダイレクトなつきあいはないと思う。物事を政治的に変えようとしなくても、できることがたくさん出てきたからだ。現在ある所与の条件で、投資銀行やその顧客企業の思っていることが実現し始めている。

 ただかつては不良債権処理などで制度づくりをするため、外資といろいろ議論もした。私は金融再生トータルプランにかかわったが、彼らはその前からデュー・ディリジェンスがいかに大事か政治家に説明しようと、アプローチしてきたものだ。投資銀行は政府とのリレーションシップのセクションを持っており、海外からも偉い人を連れてきたりする。

 例えば不良債権処理では、バランスシートから完全に消す必要がある。SPC法は98年にできたのだが、このSPCが動かなければ証券化も進まない。そこで外資の投資銀行に、自民党本部の会議で必要性を発表してもらった。

 債務の株式化(デッド・エクイティ・スワップ)でも、外資が持ってきた案がある。プレゼンテーションはうまい。ただ向こうは、建設業の債務株式化をしようとしていたので、私は「鉄鋼業や流通業でやって計算してみてくれ」と言った。

 外資系の投資銀行が頑張っているのは、世界のM&Aを知っているから、というのもあると思う。情報の蓄積があるので、「他国ではこんなことをやっている」と説得できる。

 彼らは経験者としてノウハウを教えてくれるし、ヒントも与えてくれる。その分、ビジネスでかなりの利幅も抜いているが、それはしょうがない。ハイリスクをとればマージンも高くなる。今後はさらにM&Aのアドバイザリー業務やIPOの方向に進むのではないか。

 もっとも何も米国に儲けさせよというのではない。不良債権処理で整理回収機構などを紹介したことはあるが、投資銀行が我々と商売しているわけではない。政治は投資銀行をうまく活用しないといけないし、逆にのまれてしまってはダメだ。